不合格を招く「ハズレ予備校講師」の特徴!受験生のやる気を奪う「呪いの言葉」とは?
計9年間の浪人を経て早稲田大学に合格した経験を持つ筆者・濱井正吾(通称:9浪はまい) が、良くも悪くも浪人を重ねたからこそ分かる「塾・予備校あるある」をお届けします。志望校合格に向けて苦労(9浪)する中で、筆者が出くわした「攻撃的な言葉遣いの講師」の衝撃的な実態とは?現役受験生やその両親はもちろん、受験を終えた皆さんも「あの頃」を思い出しながらお読みください。(教育ジャーナリスト 濱井正吾) ● 同僚の講師や裏方スタッフを嘲笑う 「倫理観に欠ける講師」の実態 中学・高校・大学と、受験に欠かせない塾・予備校の存在。学生さんにとっては、塾・予備校が数多くある中、自分がどこに通えばいいかはとても悩ましい問題です。親御さんにとっても、わが子にどんな授業を受けさせるべきか決断するのは難しいでしょう。 そんな悩みを抱えるのも無理はありません。かつては私も、予備校選び・授業選びを失敗し、9浪してしまいました。 しかし、当時を改めて思い起こしてみると、生徒があまり伸びないダメな塾・予備校や、ダメな講師には共通点があることがわかりました。 そこで本連載では、たくさん失敗した筆者の経験から導き出した「通ってはいけない塾・予備校」「授業を受けてはいけない講師」の特徴について解説していきます。 初回となる本記事のテーマは「倫理観に欠ける講師」です。 塾・予備校の講師にはいろんな人がいますが、中には人を小馬鹿にしたり、見下したりする人が散見されます。百歩譲って「成績の悪い生徒に厳しく接する」のであれば理解できますが、同僚の講師や裏方のスタッフを嘲笑う人もいるので要注意です。 私は実際に、授業中の予備校講師から次のような言葉を聞いたことがあります。
● 授業で差別発言、同僚の悪口も! 予備校講師の信じられない所業 「(窓の外で肉体労働をする人を指差して)勉強しなかったらあんな仕事をするようになるぞ」 「あの先生は●●大学だから、難関大の英語なんか教えられんぞ」 「国語なんか今更勉強しても大して意味ないから、あんなゴミ授業受けるより数学しっかり勉強せえ」 また「こんな問題も解けない奴はダメだ」と、生徒に過度な不安を植え付けようとする講師も珍しくありませんでした。具体的な発言内容は以下の通りです。 「センター試験(現:共通テスト)の問題は世界一簡単だから、これが分からなかったらもうダメ」 「今の受験は(少子化なので、子どもが多かった)バブル期に比べたら簡単な椅子取りゲーム」 生徒の危機感を高め、やる気を出させるために言っているのかもしれませんが、冷静に考えれば成績アップには逆効果になる内容ばかりです。 同僚を批判する講師は、自身のプライドを満たすことはできるでしょう。でも、生徒の受験生活においてはマイナスに作用します。なぜなら、真に受けた生徒が批判された講師を信頼できなくなり、「本当にこの授業を聞いていていいのだろうか・・・・・・?」という雑念が集中を阻害してしまうからです。 また、生徒の精神面にも悪影響を及ぼします。ただでさえ、志望校の椅子を奪い合うライバルに勝利するべく、緊張感が漂う場所で自制して勉強を重ねなければならないのに、講師同士の人間関係など、受験と関係ないところに気を遣わなければならなくなるからです。したがってこれらの要因から、勉強の効率の低下は避けられません。 また、「受験は簡単」だという言葉も精神面に悪影響を与えます。「こんな問題も解けない自分は落ちるに違いない」と自信を無くす生徒が出てくるかもしれません。 受験はメンタルの戦いです。私は長い浪人生活の中で、実力的には十分難関大学に届いたはずの人が、センター試験(現:共通テスト)でこけてしまったことで自信をなくし、二次試験で実力を出しきれずに惨敗する事例をたくさん見てきました。本来は二次試験で挽回できる能力があるにもかかわらず、「センター試験で不調だった自分が志望大学に届くはずがない」とマイナス思考になってしまったのです。 そうしたリスクがあるため、塾・予備校を選ぶ際は「講師の言葉遣い」をよく観察して、信頼できそうな人にお願いしましょう。講師自身が高学歴だったり、知名度が高かったりする場合は、逆に周囲を見下している可能性もあるので要注意です。