不合格を招く「ハズレ予備校講師」の特徴!受験生のやる気を奪う「呪いの言葉」とは?
● 「いや~11回も大学を受けて全敗」 9浪はまいを苦しめたイヤミな講師 ちなみに、私が授業を受けた講師の中には、前のページの例よりもひどい「生徒の全てを否定し、やる気を奪う人」も存在しました。 予備校に入る前に「体験授業」を受けた際、その講師は私を指名して問題に答えるよう求めました。そして、問題に答えられなかった私に「お前に大学受験は絶対に無理」だと言い放ったのです。 体験授業の時点で不穏な空気を感じたのですが、その時点で入塾するのをやめた方がよかったかもしれません。案の定、予備校に入ったあとの私は、次のようなダメ出しを食らい続ける日々を過ごしました。 「(センター試験の結果が悪かったのを見て)やる気ないなら受験やめろ」 「25歳を過ぎてから人文系の学部を目指すやつなんて世界でお前しかいない」 「いや~11回も大学を受けて全敗。富士山の10合目の上、雲上人になりよった」 授業に来たのが私一人だったときは、「お前に授業なんかしても無駄や、どうせわからんやろ」ということで、1回分の授業を丸々私への説教で終わらせたことすらありました。 もしかすると読者の中には、「あなたが浪人を重ねていたから見捨てられたんじゃないか」と思った方がいるかもしれません。でも、そうではないのです。後から聞いた話によると、この講師は過去にも生徒に心無い言葉を投げかけ、予備校をやめさせた「前科」が何度もあったそうです。 しかし、本来は人によって勉強のペースも、学びたいと思うタイミングもバラバラなはずです。私はかつて、家族の事情などで集中して勉強するのが難しい環境にいました。そこから仮面浪人を経験したり、社会人生活と並行して受験勉強を重ねたりする中で、難関大学合格への熱意が高まっていきました。 いわば私は、大人になってから、ようやく自分の稼いだお金で勉強ができるようになった人間です。そうした経緯や背景には目もくれず、当時の到達度だけで、授業への姿勢や勉強への適性までも全否定されたのはとても辛かったです。 幸い、予備校を変わったら、そのような悪趣味な先生はいなくなり、むしろ年齢を重ねても勉強する姿勢を褒めてくれる方ばかりになりました。伸び伸びと学んだ結果、最終的には27歳で早稲田大学に合格できました。 だからこそ私は、意味もなく周囲を批判したり、生徒を煽ったり、傷つけたりするような講師は避けるべきだと考えます。塾・予備校がどれほど大手であり、講師がどんなに有名であっても、その空気を感じ取った瞬間に「ここで学んでいいのかな?」と一歩立ち止まって考えてみましょう。
濱井正吾