教諭の合図で机の下に隠れる児童＝９日午前１１時５分、金沢市三馬小

　大規模地震に備える石川県の県民一斉防災訓練「シェイクアウトいしかわ」は9日、県内各地で行われた。能登半島地震を受け、参加者は職場や学校で身の安全を守る行動を確認。元日に最大震度5強の揺れを観測した金沢市では、児童が真剣な表情で取り組み、安全第一の行動を頭に刻んだ。 　シェイクアウトは、生死を分けるとされる地震発生直後の1分間にわたって避難行動を取る訓練。2013年度から実施されている。 　金沢市の三馬小では、1～6年533人が訓練に臨んだ。 　同小では昨年まで、訓練の緊張感を高めるため、地震の合図となるサイレンを鳴らしていたが、今年は児童の心身のストレスに配慮。サイレンを鳴らさず、全校放送で地震時は「しゃがむ」「隠れる」「じっとする」の三つの行動で頭と体を守るよう学んだ後、教諭の合図で机の下に隠れた。 　中には、元日の地震を親の里帰り中に経験したり、能登から転校してきた児童もおり、真剣な表情で訓練に臨んだ。牛尾谷咲月さん（5年）は元日の地震では動揺し、机の下に隠れられなかったといい「次に地震があったときは素早く隠れたい」と話した。 　井表照雄校長は「みな真剣に命を守る行動をしていた。地震への心構えをしっかり学ばせていきたい」と話した。