ワンちゃんと一緒に貸し切り路面電車 富山で愛犬とお出かけイベント、飼い主の夢実現
犬と一緒に電車に乗る-。多くの飼い主が夢を見た企画が6日、富山市中心部を走る富山地方鉄道の市内電車で実現した。市が旧八人町小学校跡地で開いた、犬と子どもをテーマにしたイベント「ハチマルシェ」の一環で企画。事前の抽選で選ばれた32組がリードにつないだ犬と専用の貸し切り車両「ワントラム」に乗り込み、非日常のひとときを楽しんだ。 市内電車では通常、ペットはケージに入れた状態であれば乗車できる。富山地鉄によると、ペットの犬が車内を自由に動ける状態で乗車するのは初めてという。今回は通常便で使用する1両を使い、臨時便として午前と午後にそれぞれ1本を運行した。運行後は専門業者を入れて清掃を行う。 ワントラムは桜橋電停から富山駅を経由し、富山大学前電停までを往復。午前の部では小型犬から大型犬までの16匹と飼い主が乗り込んだ。犬たちは最初、電車の音や振動に落ち着かない様子だったが、次第に慣れ、座ったり寝転がったりしてくつろいでいた。
11歳になる愛犬のジュノと乗車した大澤一貴さん(59)は「犬が楽しそうで良かった。電車で移動できれば、犬と一緒にお酒を楽しみに街へ繰り出せる」と夢を膨らませた。 富山地鉄は今後もこうした企画の実施に協力し、通常運行を目指して課題を探っていくという。