ウオッチナビ編集部が選ぶ隕石を使用したモデル3選
数億年前の宇宙で誕生した隕石が長い年月をかけて形となり、偶然地球に落下したモノを文字盤に使用している。この隕石の種類によって変化する人工では再現できない独特の表情が魅力だ。そこで今回は、隕石を使用した文字盤を持つモデルを【ジラール・ペルゴ(GIRARD-PERREGAUX)】、【オメガ(OMEGA)】、【ブローバ(BULOVA)】から3本ピックアップして紹介する。 【関連画像】ジラール・ぺルゴ「フリー ブリッジ メテオライト」
文字盤にギベオン隕石の破片を採用
「フリー ブリッジ メテオライト」というモデル名が示すとおり、本機は文字盤にギベオン隕石の破片を採用する。ギベオン隕石は鉄とニッケルの合金となり、わずかにコバルトとリンを含み、ウィドマンシュテッテン構造と呼ばれる自然に生じた線形模様が特徴。同じ模様が2つと存在しない、この美しい隕石のプレートは寄木細工のようにブリッジの中央に配置され、シルバーの2つのネジで固定される。このプレートの製造は、ギベオン隕石を薄い板状に切り出すことから始まり、板状にした隕石をさらに加工。ネジを取り付けるための2つの穴を開けた後、プレートのウィドマンシュテッテン構造を際立たせるように加工し、最後に、鉄とニッケルの合金である隕石の腐植を防ぐための保護層としてロジウムプレートが施されている。
本機独自の構造により立体的なスタイルを強調
文字盤はネオブリッジが地板に渡され、テンプを支える構造となっており、フランジに取り付けられて浮いているように見えるサスペンデッドインデックスを採用したことで、このモデル独特の立体的なスタイルを強調。さらに輪列を構成する各種歯車をまたぐように渡されたブリッジの上にドーフィン型の時針と分針が配されている。全体的にスケルトン加工となるため、通常は内部に組み込まれて目にすることができない部品が鑑賞可能できるのも、本機の大きな魅力といえよう。また、文字盤はさまざまな光を吸収するサファイアクリスタルボックスに覆われ、視認性にも優れる。
キャリバーGP01800-2085を搭載
「フリー ブリッジ メテオライト」はポリッシュとサテンの2つの仕上げが施された44mm径のステンレススチール製ケースに、最先端の自動巻きムーブメント、キャリバーGP01800-2085を搭載。既存のキャリバーGP01800の進化形で、ガンギ車、アンクル、精巧な形状の天輪のアームは軽量で腐食の心配がないシリコンを使用。シリコンは摩擦係数が小さいため摩耗を軽減でき、耐久性の向上に加え、従来の素材に比べて温度変化の影響を受けにくい特徴もある。