電車で旅する人へ。新ガイドブック『tabitte(タビッテ)』シリーズが誕生!
■定評のある地図制作のノウハウをフル活用! もちろん、これまで道路地図やガイドブック制作で同社が培ってきたノウハウや情報もしっかりと生かされている。従来の昭文社発行の地図では高速道路やIC、国道が目立った作りになっており、公共交通機関の利用がメインとなる『tabitte』においては、従来の地図そのものを大きく作り替える必要があった。そこでこれまで培ってきたノウハウをフル活用。駅や線路が一番に目に付くものへと生まれ変わらせたのだ。結果、旅先で使いやすい、ぐんと実用性が高いものになっている。 さらには全国をカバーする『まっぷるマガジン』シリーズ、『ことりっぷ』シリーズなどの取材で蓄積した、定番どころから少しマニアックなネタ、旬な情報まで幅広い情報を展開。基本的には食べる・買う・遊ぶ・泊まるといったスポット情報がわかりやすく並ぶつくりだが、見どころをビジュアル的に見渡せるグラビアページや、各地いち押しの特集ページも展開。随所に各地の取材スタッフならではのこぼれ話が載っていたり、四国版では「愛媛のみかん大百科」、名古屋版では「マンホールが想像させる名古屋の歴史」といった小さな読み物が挟み込まれているなどの心にくい工夫も。使い手の性別や年齢を問わず、旅を組み立てる際の自由度が高い、フラットでシンプルな内容も本ガイドならではの魅力といえそうだ。 ■手帳やノートみたいなシンプルさ!スマホとの連動も カラフルな装丁もひときわ目を引く。オレンジ、ブルー、ピンク、グリーンの4色で展開され、そのインパクトのあるビビッドな色合いとは対照的に、表紙の装飾はごく控えめで、情報も必要最小限だ。 「情報を探すのが大変、という気持ちをなるべく感じてもらいたくないので、誌面デザインはできるだけシンプルに、分かりやすい構成を心掛けました。表紙もそれに合わせてあえて装飾を排し、旅先でも自然に持ち歩ける手帳やノートのような表紙を意識しています」(編集担当の堀越さん)。 「バッグや服の差し色になってかわいい」(40代女性)、「ビビッドなピンク色だけどサイズが小さいからか、抵抗はない」(30代男性)など、おおむね好評なようだ。 さらにスマートフォンとの連携にも抜かりはない。読者限定のスマホアプリサービス「マップルリンク」を利用するとガイドブックの誌面に収録しきれなかった編集部のこぼれ話を「編集部旅コメント(旅コメ)」として見られる。さらに「マップルリンク」から宿泊施設を予約すると宿泊料金が5%OFFになるサービスもあるので、かしこく活用したい。 ちなみにシリーズ名の『tabitte』は「旅=tabi」とドイツ語で「どうぞ」といった意味の「bitte」を組み合わせた造語。つまり「この本を持ってニッポンの旅をどうぞ!」という、まさに本ガイドブックのコンセプトにふさわしい、明快なタイトルである。シンプルなガイドブックだからこそ、いかようにも自由な旅が生まれてくるはずだ。さあ、『tabitte』を片手に列車に乗り込み、自分だけの物語を作りに出かけてみてはいかがだろう。 (編集プロダクションエディマート 大塚亜依)