最近のゴルファーはデジタルの数字に頼りすぎ!? シングルが教えてくれた“腕前が上がる”距離計測器の使い方【参上! ゴルファー応援隊】
ゴルフの上達を目指すゴルファーにとって役立つ情報を発信する「みんゴル・ゴルファー応援隊」。その隊長に就任したシングルプレーヤー・マツケンが上達のヒントになることを紹介。今回は、自分の感覚を磨く「距離計測器の使い方」がテーマです。
計測器は最後の答え合わせ? 自分の感覚を大事にしよう!
今回は打つべき距離についてのお話です。目標までの残り距離を把握するには、 ①目測 (コースに設置してある杭などを参考にする) ②レーザー距離計で計測する ③GPSタイプで確認する ④乗用カートのナビで確認する など、様々な方法を選べるようになっていますね。皆さんはどうされていますか? 最近、気になっているのが、計測器に頼りすぎなゴルファーです。もちろん、残りの距離を正確に測って、不安なくショットしたい、というのがほとんどのゴルファーの心理だとは思います。 ただ、計測して機器に表示された距離で、機械的にクラブ選びをしていたり、グリーン上でもピンまでの距離を計測したり、というゴルファーを見ると、ちょっと?が付いてしまいます。 ゴルファーが、そのショットの打つべき距離を決めるためのファクターは、 ①実際の距離 ②高低差 ③風向き ④気温などの天候 ⑤ピンの位置 ⑥グリーンの形状 ⑦そのプレーヤーの持ち球やミスの傾向 ⑧着地するグリーンの硬さ などなど、実に多岐に渡ります。実測の距離を測った後、こうした要素を加味した上で、使用するクラブや打ち方を決めるのなら良いのですが、機器に表示されたデジタルの数字そのままの距離を打つだけでは、味気ないゴルフになってしまいますし、何より「本当に打つべき距離を判断する能力」が身に付かないと思うのです。 百戦錬磨のベテランゴルファーなら、ボールに向かいながら、様々なファクターを確認し、実測の距離は確認する程度。瞬時に使用クラブを決める判断が出来ます。豊富な経験で培われた「感覚」を活かして、ベストな判断が出来るのです。 一方、距離計で出た数字だけをもとに使用クラブを決め、目標は常にピン一直線。これでは、コース戦略も、危機管理も出来ず、スコアを作っていくのも難しいでしょう。実際、きっちり距離を測ったにも関わらず、グリーン奥までキャリーで打ってしまったり、30ヤードもショートしてしまったりと、「測る意味あるの?」と思えてしまうようなプレーを見かけることも多いのです。 いかがですか? 心当たりはないですか? そうした方にやって頂きたいのが、「計測する前におよその距離を推定してみること」です。100yや150yの杭を参考にしても構いません。 「150yの杭より20yは後ろだし、打ち上げ10として、180y、向かい風だから更に1番手上げるか、いやでも奥に外したらノーチャンスだから、ショート覚悟で打とう」というように、まず自分なりに推測、戦略を考え、最後に距離計で答え合わせ。 こんなふうに使うようにすると、大オーバーや大ショートという極端なミスは少しずつ減らしていけると思います。 何より、デジタルの距離だけにとらわれない、本当にプレーヤーが打つべき距離(落とし場所)について考えることで、ワンランク上のゴルフが楽しめるようになると思います。 ここのところ、大きな進化を遂げている距離計測器、せっかくの性能を有効に使うために、自分の感覚を養っていって頂けたらと思います。
ゴルファー応援隊長・マツケン