青森の大学を卒業したら「給料の高い東京」へ出稼ぎに行くという友人。地方と都内で年収はそんなに変わるのでしょうか?
地方ではなく給料の高い都心で働くことを検討する人もいるでしょう。例えば青森県の大学に通う友人が、卒業後に地元ではなく東京へ出て行くという場合、地方と都内で働くのは年収にどれほど差があるのか疑問に思うかもしれません。 そこで今回は、地域別に賃金はどれほど違うのかについて調べてみました。都内へ出稼ぎに行く際の注意点についてもご紹介しますので、参考にしてみてください。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
地域別の賃金を比較! 東京と青森では定年までにどのくらいの差が出る?
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」によると、地域によって賃金は大きく変わることが分かります。東京と青森の平均賃金を比較してみると以下の通りです。 ●東京:36万8500円 ●青森:24万9900円 東京と青森では、毎月平均11万8600円の差があることが分かります。青森でそのまま就職して平均賃金ほどの収入をもらう場合と、上京して働く場合では、年収換算で142万3200円もの差が生まれます。大学を卒業して23歳から定年の60歳まで働いたとすると、37年間の賃金差は5265万8400円です。 これはあくまでも都道府県別の平均賃金で計算した参考例であるため、業種や勤務先によって年収は異なるでしょう。しかし地域別の平均賃金に大きな差があることから、青森県の大学に通う友人が、卒業後に東京へ出稼ぎに行きたい気持ちも理解できるでしょう。
給料が高いから生活が楽になるとは限らない!? 東京と青森の生活費を比較
東京で働く方が、青森の地元に残って就職するよりも高い年収をもらえる可能性はありますが、給料が高いから生活が楽になるとは限りません。都内は物価が高くなる傾向にあるため、地方と比較して生活費も高くなると考えられます。 総務省統計局の「家計調査報告〔家計収支編〕2023年(令和5年)」によると、東京都区部と青森市の、1世帯当たりの消費支出は以下の通りです。 ●東京都区部:27万9319円 ●青森市:21万2623円 両者を比較すると、1ヶ月当たりの消費支出には6万6696円の差があります。東京都区部では家賃が高くなる傾向にあり、住む家によっては消費支出がさらに高くなる可能性もあるでしょう。 飲食店やエンターテインメントが充実しているなど便利ですが、ライフスタイルによっては出費が増えてしまうことも考えられます。東京へ出稼ぎに出て高い給料が得られても、出費が増えてしまえば生活が楽になるとは限らないことが想定されます。