原爆資料館、10月の入館27万人 月別最多、ノーベル平和賞など追い風
原爆資料館(広島市中区)の10月の入館者数が27万1923人に上り、月別の最多を更新したことが12日、分かった。年間では初めて200万人を上回るペースとなっている。市は昨年5月にあった先進7カ国首脳会議(G7サミット)や円安の効果継続に加え、日本被団協のノーベル平和賞受賞決定が追い風になったとみている。 【グラフ】2024年度の原爆資料館入館者数の推移 市によると、10月の入館者数は2023年度と比べて14・3%増の27万1923人。うち外国人は29・0%増の9万2438人だった。日別では、4~10月に1万人を超えた日が計11日あり、うち平和賞受賞が発表された10月11日以降が4日と集中している。 1955年の開館以来、月別の最多は本館リニューアル翌月の19年5月で24万1864人だった。また、年間最多を記録した23年度は198万1782人。G7サミット開催による関心の高まりや、円安による訪日客の増加などが要因だった。24年度は10月末時点で、23年度同期を14・9%上回る145万9988人が訪れている。 12月10日にノーベル平和賞の授賞式を控え、市平和推進課は「授賞式を機に、さらに入館者が伸びることが予想される。引き続き混雑対策に取り組む」としている。
中国新聞社