なぜ「バッテリー上がり」は起こる? この“前兆”に思い当たったら要注意!
実際にバッテリーが上がったらどうする?
先述した通り、バッテリーが上がるとエンジンがかからなくなり、ライト類やパワーウインドウ、タッチパネルなどの電装品も動かなくなる。このとき、何度もエンジンをかけようとしても、バッテリーに負荷をかけるだけなので、次の対処方に気持ちを切り替えよう。 (1)ロードサービスに救援を要請する (2)他のクルマから電気を分けてもらう(ジャンプスタート、またはジャンピングスタート) (3)ジャンプスターターなどを使い、自分で充電する (1)は最も確実な方法でプロのロードサービスを呼ぶ行為だ。(2)は他のクルマに救援を頼み、ブースターケーブルを使って電気を分けてもらうものだが、基本的な知識がないと危険もある。自信がなければ避けた方がよい。(3)のジャンプスターターとは急用携帯型バッテリーのことで、ジャンプスターターの赤と黒の端子をバッテリーに接続すれば、一時的にエンジンをかけられるようになるというもの。サイズも比較的コンパクトで、最近の商品はモバイルバッテリーとしてスマホなどの充電にも使用できるので、緊急時のためにひとつは持っておきたいカーグッズだ。 しかし、ジャンプスタートなどによってエンジンが再始動したとしても、バッテリーが回復したとは言えず、バッテリーの正確な状態はプロに確認してもらう必要がある。できるだけ近くの整備工場や対応してくれるカーショップなどに向かい、判断してもらおう。
バッテリー上がりを防ぐにはどうしたらいい?
最後に、バッテリー上がりを防ぐ方法を紹介する。まず、クルマを停めて降車した際、半ドア状態やライト類が点灯したままではないか、しっかりと確認する習慣をつけよう。また、基本的なことだが自然放電の対策として、定期的にクルマに乗って走ることも大切だ。 定期点検も重要で、バッテリーの液量は最高・最低液面線の間で適切なラインを保てているか、バッテリーの端子や金具の緩みに、ゴミの付着などはないかを日頃から確認しておきたい。点検する際、充電器を使ったバッテリー充電を経験しておければ、緊急時の予行練習にもなるだろう。 そして、バッテリー上がりの前兆にも反応できるようにしておきたい。エンジンの始動やライト類が暗く感じたり、パワーウインドウの開閉速度に違和感を感じたら、バッテリー上がりを疑ってほしい。 以上が、基本的なバッテリー上がり対策だ。今回紹介したバッテリー上がりについては、エンジン車だけでなく、EVやPHEVの補機用バッテリーでも発生することがあるため、役立つ機会があるかもしれない。ぜひとも覚えておこう。
文=KURU KURA編集部