元バレーボール選手 木村沙織さん(38)トルコのプロリーグ移籍で学んだこと|STORY
17歳で日本代表に選ばれ、圧倒的な存在感とコート上でみせる笑顔で日本中を魅了してきた元バレーボール選手の木村沙織さん。2017年に現役を退いた後は、念願だったカフェをオープンしたり、さまざまなことに挑戦。現在は昨年生まれたお子さんの子育て真っ最中です。そんな木村さんの幼少期や現役時代、また引退後の挑戦や心境の変化などを語っていただきました。 ▶︎さすがのスタイル!【撮り下ろし集】木村沙織さん
木村沙織さん
元バレーボール選手。1986年生まれ、東京都出身。小学2年生からバレーボールを始める。 17歳で日本代表入りし、日本女子バレーボール史上最年少でアテネ五輪に出場。その後も北京五輪、ロンドン五輪、リオデジャネイロ五輪と4大会連続出場を果たし、日本のエースアタッカーとして活躍。’17年に現役を引退した後は、テレビやイベント出演など、マルチに活躍中。’16年12月に元バレーボール選手の日高裕次郎氏との結婚を発表し、’23年2月に第1子となる男児を出産。
トルコのプロリーグに挑んだきっかけ
東レでは実業団でバレーボールを続けていましたが、プロを目指してみたいと思い、東レ入団から8年後、世界的トップレベルのトルコ一部リーグへの移籍を決断しました。
元々は海外にはあまり興味がなく、先輩で海外に行っている方の話を聞いても、特に憧れとかはありませんでした。でも、2012年のロンドンオリンピックでメダルを取った後だったのと、所属していたチームでも優勝することができたので、その次のステップとして、ちょうどいいタイミングでトルコのチームからお声をかけていただき、2年間行くことができました。
その時は悩んだけど、やっぱり行ってよかったです。
いちばんの収穫は、食事による体づくりの方法
トルコで一番苦労したことは、初めての一人暮らし生活。車の運転も逆だし、一人分のご飯を作るのも、コストコサイズのスーパーしかなくて大変でした。 また、それまであまり栄養管理などもしてこなかったので、そういう部分はトルコに行って学んだことが多かったです。世界中からトップレベルの選手たちが挑戦をしにきていたので、食事にも皆、当たり前のように気をつけていたんです。 今はスポーツ界でも栄養管理はかなり意識していますが、その当時は自分自身がそこまで大事だとは思っていなくて、とりあえず動けたらいいじゃん、というような感じだったんです。栄養士さんから話は聞いていたけど、どこか他人事だったというか。プロテインもなんとなく太るイメージがあって、意識して摂取などはしていませんでした。でも、実際にトルコに来ている選手達が食べているものを見て「プロって本当にこういうところからなんだな」と初めて理解ができました。脂質を少なめにしたり、タンパク質を摂るために朝ごはんは卵の白身だけを食べていたり、海外選手は徹底していました。試合の直前に、スナックの時間があるんですが、私は本当におやつの時間だと思ってクッキーとか食べていたんですが、他の選手はパスタなどの炭水化物をエネルギー源として摂取していたんです。そういうのを見て、クッキー食べている場合じゃないと気付かされました(笑) 。それからは、私も食事とトレーニングをしっかりと意識したことで、より試合でベストコンディションを保てるようになりました。