「富山版ホコ天」定着 トランジットモール 客も店もリピート、開放感が魅力
29日に行われたトランジットモールでは、道路を歩行者と路面電車のみ通行させる開放的な「富山版・歩行者天国」に魅力を感じ、リピートして訪れる客や出店者の姿が見られた。大手モールでの交流を機に新たに出店する店があるなど、人の輪が広がりを見せた。 ●チェーン撤去、自由に散策 富山新聞会館からユウタウン総曲輪までの150メートル区間は車両通行止めとなり、通りにはテントやキッチンカー、飲食が楽しめるテーブル、いすが並んだ。トランジットモールは今年度から富山新聞社に事務局を置く実行委員会が運営の中心となり、民間主導となっている。 歩道と車道の境にある安全鎖「ボラードチェーン」は試行的に撤去されており、歩行者は自由に通りを散策した。 徒歩できた会社員橋詰久永さん(52)=富山市=は、訪れるのは2回目で、「外に出て人がいるところで過ごすだけで刺激になり明るい気持ちになる」と語った。 夫婦で犬を連れてきた朴木英治さん(71)=富山市=は、トランジットモールに来るのは3回目。前回も犬のおやつを買いに来たといい、「広々していて犬も通りやすく、ゆったり歩ける」と話した。 イベント出店専門の菓子店「ラララベーカリー」は、5月に続き出店した。店主の野中詩織さん(26)=富山市=は「前回よりパンやお菓子の店が増え、いろんなつながりができて面白くなりそう」と話した。 野中さんに紹介されて初出店したパン店「坂の上のベーカリー」は、国産小麦を使った商品が人気を集めた。店主松本麻衣子さん(40)=富山市=は「大きなイベントで出店してみたかった。都会的な雰囲気があってすてきだ」と話した。