紙が織りなす神秘の世界を体感!『かみがつくる宇宙―ミクロとマクロの往還』が開催中
切り絵が光とともに天から降り注ぐ。柴田あゆみの《いのちの詩》
ニューヨークの教会にてステンドグラスの美しさに出合い、独自に切り絵をはじめたという柴田あゆみは、9メートルの吹き抜けに切り絵を糸でつなぎ合わせた《いのちの詩》を展示している。細かな紙片は単純な円というよりもバルーン状に切り出されていて、光とともにシャンデリアのように吊るされながら、まるで生命の源が地の底から噴き上がるような光景を築き上げている。この他、幅5メートルにも及ぶ《あまのいわとひらき》と《羽衣》も、繊細な切り絵の手業に驚くとともに、幻想を誘うようなすがたに見惚れる美しい作品だ。「紙は古来、人々がさまざまな思いを託す神が宿る『依り代』でもあった」とする本展。紙が織りなす神秘の世界を、『かみがつくる宇宙―ミクロとマクロの往還』で体感したい。
『かみがつくる宇宙―ミクロとマクロの往還』
開催場所:市原湖畔美術館 ●千葉県市原市不入75-1 開催期間:開催中~2025年1月13日(月・祝)
文:はろるど