衆院選が公示され、気勢を上げる候補者と支持者ら＝和歌山市（一部画像処理しています）

15日公示された衆院選。和歌山県内では、和歌山1区に6人、2区に5人の計11人が立候補し、12日間の選挙戦がスタートした。1区は日本維新の会の前職に自民党、立憲民主党、共産党、参政党、諸派の5新人が挑む構図。2区は自民、立民、共産、諸派、無所属の新人5人による争い。「政治とカネ」の問題を発端とする政治不信の中、石破茂政権の是非をはじめ、物価高対策や人口減少、安全保障などの争点をめぐり、舌戦が繰り広げられる。 【表でみる】夕刊フジが作成した「落選危機にある大物・著名候補21人のリスト」 ■1区　都市部の無党派層カギ 区割り変更に伴い、今回の選挙から、和歌山市、紀の川市、岩出市が1区となった。紀北都市部の無党派層の動きがカギを握る。 再選を目指す維新前職の林佑美氏（43）は紀の川市役所近くで第一声。「政治資金の透明化と現役世代への徹底投資」を掲げ、若者人口が減る中での地域活性化の実現などを訴えた。 立民新人で会社役員の村上賀厚氏（65）は和歌山市内の選挙事務所で出陣式を行い、「国とは人、人が幸せになれる国をつくる。地域が栄えることで国が栄える」と強調した。 参政新人で飲食店経営の林元将崇氏（26）は同市の和歌山城前の交差点での出陣式で「政治に体当たりしたい」と述べ、減税による経済対策や政治参加の重要性を訴えた。 自民新人の元和歌山市議、山本大地氏（33）は同市のJR和歌山駅前で支持者を前に「和歌山の声を国政に反映する。和歌山のために働きたい」とアピールした。 共産新人で元和歌山市議の井本有一氏（58）は同市の南海和歌山市駅前で出発式。「自民と企業団体との癒着で政治が曲げられてきた」と批判し「軍備拡大の反対」などを訴えた。 諸派新人で政治団体代表の正司武氏（73）はこの日午後、立候補を届け出た。 ■2区　新人5人、各地で第一声 紀北から紀南までの計27市町村で構成される2区。少子高齢化が進む中、「保守分裂選挙」の行方も注目される。 共産新人で元県議の楠本文郎氏（70）は御坊市でマイクを握り、「政治とカネ」の問題を「あってはならない」と批判。地方の疲弊、少子高齢化の解消に取り組むと主張した。 立民新人で元和歌山市議の新古祐子氏（52）は海南市のJR海南駅前に立ち、「政治とカネ」「世襲」で自民を批判。女性の活躍支援、まじめに働く人が報われる社会の実現を訴えた。