国産SAF理解深化へ、ACT FOR SKY初のシンポジウム ANA・JALら15者集結
現在の化石由来燃料に代わる航空燃料「SAF(サフ、持続可能な航空燃料)」の国産化を目指す有志団体「ACT FOR SKY(アクトフォースカイ)」は11月20日、初となるシンポジウムを12月2日に羽田空港で開催すると発表した。同団体にはANAホールディングス(ANAHD、9202)傘下の全日本空輸(ANA/NH)や日本航空(JAL/JL、9201)などが参画しており、2025年度初頭に開始予定の国産SAFプラント稼働に合わせ、国産SAFへの理解深化を狙う。 【写真】国産SAFをアピールする東京都の小池百合子知事ら シンポジウムは「未来の空を拓く、国産SAFの最前線」をテーマとし、国産SAFの最新状況や課題を発信する。ACT FOR SKYに参画する45者のうち、ANAとJALを含む15者が集まり発表する。会場は羽田空港第3ターミナル直結のTIAT SKY HALLで午後1時から午後5時45分まで。会場のほか、YouTubeのライブ配信もする。 ACT FOR SKYは2022年3月2日「サフの日」に設立。当初は16社でスタートし、加盟各社が実用化に向けた情報交換などを進めている。ACT FOR SKYの設立に先立ち、JALとANAは、SAFに対する理解を広げるための共同レポート「2050年航空輸送におけるCO2排出実質ゼロへ向けて」を2021年10月8日に発表している。 SAFの国産化を巡る動きでは、日揮ホールディングス(1963)とコスモ石油、レボインターナショナル(5022)の3社が廃食用油を原料とした国産SAFの製造や供給事業を手掛けるSAFFAIRE SKY ENERGY(サファイアスカイエナジー、横浜市)を2022年11月に設立。コスモ石油の堺製油所内に日本初となる国産SAFの大規模生産プラントを建設中で、2025年の生産開始を目指す。SAF製造能力は、年間約3万キロリットルを計画している。
Yusuke KOHASE