崖っぷちで本領発揮、得意の長距離砲で広島ドラゴンフライズを救った上澤俊喜「ファイナルこそはという思いでコートに立っていました」
1年前にファイナルを現地観戦「来季はここで試合をしたい」との誓いを叶える
ファイナル前日、上澤は自身のXに昨シーズンのファイナルを現地観戦し、琉球の優勝を祝福するとともに「来季は絶対ここで試合をして勝ちたい」と記した投稿を引用する形で、新たなメッセージを投稿した。1年前に横浜アリーナまで足を運んでファイナルを見たのは、次の思いがあった。「純粋に見たいという思いがありました。そしてファイナルに立って優勝するチームはレギュラーシーズンとはまた違う戦い方をしています。決勝の舞台でどういうバスケをするのか、映像で見るのと生で見るのでは感じるモノが違います。だからこそ生で見たいと思っていました」 有言実行できたことへの充実感はあるが、気持ちはすでに次戦へとしっかり切り替えている。「自分に発破をかける意味でのXでの投稿でした。(1年前の)目標を叶えられるところまで来ているのは感慨深いです。ただ、そこに浸ることなく第3戦も僕たちのバスケをやってしっかりと勝ちに行きたいです」 そして「観客席から見るコートと、実際にコート上から見えるモノは全く違います。コートに立って大勢のファンの皆さんの声援を浴びてプレーできるのはうれしいです」と言うように、大舞台の雰囲気をしっかりと楽しめているからこそ、今日の活躍に繋がったのだろう。 この2試合を振り返ると、初戦では琉球の3ポイントシュートが15本成功と爆発。今日の第2戦は広島が3ポイントシュートを18本中11本成功と、驚異的な成功率だったことが大きな勝因となった。実力伯仲なため、シンプルにシュートを決め切った方が勝利しているが、この流れは第3戦でも変わらないだろう。だからこそ、上澤には再びXファクターとして、チームに勢いを与える長距離砲を沈めることが求められる。
鈴木栄一