「アメージング!」NYソーホーで大反響 福岡の人形師と陶芸家「変化こそが伝統」と挑んだ新感覚の展覧会
福岡出身の2人のアーティストが、「日本の伝統工芸を世界の人々に知ってほしい」と、作品を持ってニューヨークへ。400年以上の歴史を持つ博多人形と、華やかな陶磁器が大反響を巻き起こした様子に密着しました。
世界に「日本の伝統工芸の素晴らしさ」を!
陶芸家・古賀崇洋さん「いやぁ、来ましたね」 人形師・中村弘峰さん「すごいよね。路面や壁にグラフィティがものすごくたくさんあるし、情報が多い」 古賀崇洋さん「ソーホー、かっこいいなぁ」 中村弘峰さん「おしゃれですよね」 古賀崇洋さん「15年くらいの集大成を、今このニューヨークでぶつけたいなと」 中村弘峰さん「僕たちの世代が、日本の伝統工芸を世界の人たちに“素晴らしいものだ”って認めてもらう」 福岡の若き才能がつなぐ伝統。その熱い思いを追った。
アートの街ソーホーに「見たことのないものを」
多様性と刺激に満ちた街・ニューヨーク。その中心街・マンハッタンにあるアートの街が「ソーホー」だ。小さなギャラリーやブティック、レストランが集中、観光客も集まる注目の街の一角にあるギャラリーで、1か月に渡り開かれた展覧会。 人形師・中村弘峰さんと陶芸家・古賀崇洋さんが、1つの空間をシェアする2人展だ。人形師と陶芸家の異色のコラボ 、新しい感性を持つ2人の作品が肩を並べた。 陶芸家・古賀崇洋さん「全然違う雰囲気でいいなぁ。(中村さんと)対戦みたいな感じ。本当によきライバル。お互いの良いところが出ているかな」 Q.ニューヨークの作品展なので、色合いなど意識したところはある? 人形師・中村弘峰さん「むしろ、日本そのままでどういう反応がくるか見てみたいなと。アートって、“見たことないもの”が大事だから、見たことある範ちゅうに収まっていないかどうかが気になる。収まっていたら、自分がつまらないだろうし、収まってないとよいなと」
博多人形のイメージをくつがえす斬新なデザイン
福岡市で100年以上続く「中村人形」の4代目・中村弘峰さん。2023年の博多祇園山笠の一番山笠を制作した、土居流の人形師だ。その世界観は面白い。 中村弘峰さん「もしも江戸時代の人形師が現代にタイムスリップしてきたら一体どんなものを作るだろう? というのが僕の中の設定であり、テーマなんですよ」 中村弘峰さんは、博多人形の今までのイメージをくつがえす、自由で斬新なデザインが持ち味。一見華やかに見えるが、伝統の技法を使っている。 そんな中村さんに、「博多人形を披露してほしい」とニューヨークからラブコールが届いた。 中村弘峰さん「分かりやすく、“浮世絵っぽい感じ”にしています。洋風にする、とはいかないかもしれないですね。日本を感じてもらうように強化している所が多いかもしれないです。日本の伝統工芸を世界に知ってもらうチャンスだと思うし」