「アメージング!」NYソーホーで大反響 福岡の人形師と陶芸家「変化こそが伝統」と挑んだ新感覚の展覧会
「今までやってきたことを全部出す」
ニューヨークでの展覧会は1か月。2人にとって初めての経験だ。 中村弘峰さん「よいギャラリーだね」 古賀崇洋さん「さすが、素晴らしい」 中村弘峰さん「独自の“ガラパゴス化させたもの”を出していくと面白がられるから」 古賀崇洋さん「ほんと楽しみだけですね。今までやってきたことを全部出す。本当、どういう反応かわからない」 中村弘峰さん「“その町の特色”みたいなのがあるじゃないですか。僕らの作品は全然違うと思いましたね。いい意味で“浮いてる”って感じ。要は、ないものの方が面白いから。(街に)染まってない、めちゃくちゃ違和感があると思いました」 古賀崇洋さん「福岡(の伝統工芸)をほぼみんな知らないので、広めていきたいですね」 2人のアーティストの思いをつなげたのは、アメリカ在住のアートディレクター・戸塚憲太郎さん。ニューヨークで数々のアーティストを発掘してきた。 アートディレクター 戸塚憲太郎さん「とにかく“見たことがない”というのが一番の感想。作りもすごく丁寧だし、いろいろなものを見慣れている人が見ても、十分に楽しんでいただけけるだけのクオリティと、コンセプトの深さ・複雑さが、うまく接続するポイントを見つければ、十分にニューヨークの中でも認めてもらえるのではないかと。何よりも、2人とも『自らが外に出たい』『日本以外のところで見せたい』という気持ちがあるのが一番大事」 二人展を主催・企画したB-OWNDプロデューサー 石上賢さん「工芸の産業ってこの30年で市場規模も従事者数も80%減しているんですよね。そういう意味では、そういった産業自体を背負える覚悟や責任みたいなものを持っていて、なのであえて自分がとがった表現で今の時代に合ったかっこよさを追求して、日本だけじゃなくて世界全体でスターになってほしいなと思っています」
「世界にはない日本的なもの」大反響呼ぶ
2023年12月14日、展覧会の初日が来た。 中村弘峰さん「なんかあまり実感わいてないのが正直なところで、なんか不思議な感じ。でも、博多祇園山笠よりは緊張してない。この後緊張してくるのかもしれないですね」 開店と同時に、ニューヨーカーが続々と訪れた。中村さんと古賀さんは、英語で説明した。 来場客「伝統的なものと近代的なものとで、新しいものができている。やっぱり世界にはない日本的なもの」 「私はこの作品が好き! 反対から見ると、違う作品に見える。本当に美しい」 「日本文化とアートの良いところをとっているわね。最高!」 2人の若きアーティストの挑戦は、ニューヨークの街に新しい風を吹かせたようだ。 古賀崇洋さん「まさかこんなに反応するとは。ちょっと説明すると、『Wow!』『Amazing!』みたいな。日本にあまりないリアクションや感性なのですごくうれしかったし、手応えも感じました」 中村弘峰さん「『このままでいいんだよ、あなたは』『このまま突き進んでいいんだ』と背中を押された感じで、うれしかったです。反省は『もっと英語しゃべれたらな』と」