必見!食物繊維サプリで変わる腸活とその秘密を米医師が解説
プラントベース食やトレンドの食物繊維サプリの台頭や、腸の問題に対するスティグマの軽減など、さまざまな文化的要因が重なったおかげで、今食物繊維サプリ市場に新たな関心と認識が生まれているという。 【写真】便秘以外にも!食物繊維不足かもしれないサイン3 今年発表された世論調査によると、アメリカでは成人の3人に2人が消化器系に繰り返し問題を抱えている。特定の疾患においてはとくに女性が影響を受けやすい傾向にあり、過敏性腸症候群(IBS)の発症率は男性の約2倍も高くなっている。同様に55歳未満の成人の大腸がんの発生率は、近年で驚くほど急増している(1995年の11%から2019年の20%へ増加)。 「個人的な見解ですが、私の若い患者さんたちは早期発症の大腸がんの増加や、すべての年齢層に影響を与えている肥満の蔓延にもっとも懸念しています」と話すのは、消化器と肝臓の専門医であるシンシア・クワイヌー医学博士。 今更びっくりすることでもないけれど、食物繊維を十分に摂取できている人はほとんどいない。食物繊維は有益な腸内細菌叢や規則正しい排便習慣を維持するために必要不可欠。栄養と食事のアカデミーによると、女性の1日の推奨摂取量は25gであるのに対し、平均的なアメリカ人は1日に10~15gしか摂取できていないそう。
食物繊維は体内で重要な役割を果たしている
食物繊維とは体が完全に消化できない炭水化物の一種であり、水溶性と不溶性の2種類がある。水溶性食物繊維は水に溶け、消化管でゲル状になり、体内の廃棄物を外に押し出す役割があり、不溶性食物繊維は水に溶けず、便を柔らかくしたり便のかさを増やして排便をスムーズにする役割がある。専門家いわく、消化のメリットをすべて得るには、食事から両方の食物繊維を摂る必要があるそう。 「食物繊維は便のかさを増やすので、消化管と呼ばれる管を便がスルッと通り抜けられるようになるのです」と話すのは、胃腸科専門医のサマンサ・ナザレス医学博士。「こうして便秘を予防し、痔や憩室炎(大腸にできる小さな袋が炎症を起こして痛みを伴う疾患)の発症リスクを減らしてくれます」 もし魔法を使ってあなたが消化管をくぐり抜け、大腸まで冒険できたとするなら、食物繊維が腸内細菌を養い、排泄のプロセスが始まる前から消化における重要な役割を果たしてくれていることがいかによく分かるだろう。 「食物繊維は、私たちの大腸に生息する健康的な微生物叢のエサにもなってくれているんです」とナザレス医学博士。「微生物叢は単に“無害な傍観者”でなく、脳や免疫機能、体重、血糖値を調節するなど、数々の側面で私たちの健康に大きく寄与してくれています」 ナザレス医学博士は、果物や野菜、豆類、全粒穀物などのホールフードで作られた食事から1日に必要な食物繊維を摂ることを勧めているが、それがどうしても難しいときには食物繊維をサプリで補うのはいい選択肢。 「出張が多いときや、食事を自分で選択できないときには、私も食物繊維をサプリで補っています」とナザレス医学博士。 クワイヌー医学博士は、より実用的なアドバイスをくれた。 「オートミール1食分やリンゴ1個に含まれる食物繊維は4gです。1日にリンゴを8個も食べている時間は誰にもありませんから、私はサプリで摂っています。食事から15g、サプリから15gを摂取するようにしてみてください」