大の里「先のこと気にせず」 大関昇進へ無欲強調
●9月8日から秋場所 関脇大の里(津幡町出身、二所ノ関部屋)は大関へのスピード昇進に挑む。27日に両国国技館での力士会後に取材に応じた大の里は、秋場所(9月8日初日)に向け「考え過ぎずに、思い切って自分の相撲を取りたい。先のことは気にせず、15日間頑張ることだけを考える」と無欲を強調した。 この日は夏巡業後、初めて部屋で稽古を行った。夏巡業では約3週間で北陸信越から関東、東北、北海道を巡り「いろんなおいしいものを食べられた。オン、オフをしっかりつけて巡業を楽しめたのでよかった」と充実感を漂わせた。 ●人気焼き肉店で兄弟子入幕祝う 26日は兄弟子である白熊の新入幕が発表され、お祝いの食事会を企画。近所で人気の焼き肉店に電話をしたところ、たまたま予約が取れたといい「名前を聞かれて『白熊です』って言ったら店員さんも戸惑っていた」と冗談めかした。 秋場所では12勝を挙げれば、大関昇進の目安とされる直前3場所の合計33勝に数字上は到達する。先場所は2場所連続の優勝であれば昇進の可能性もあったが、9勝にとどまった。「考え過ぎていた。自分の中で先走っていた部分があった」と振り返る。 部屋での稽古で調整を進める考えを示し、「しっかりギアを上げて、初日に向けて頑張りたい」と表情を引き締めた。 昨年夏場所に幕下10枚目格付け出しで初土俵を踏んだ大の里。昭和以降で幕下付け出しから大関昇進への最速記録は豊山と雅山の所要12場所。今場所は初土俵から9場所目で、更新のチャンスはまだまだある。