早大学院が筑波大附との「高偏差値校対決」をコールドで制する!けが人続出、指揮官入院を乗り越え初戦突破【24年秋・東京都一次予選】
<秋季東京都一次予選第4ブロック:早大学院10―0筑波大附>7日◇1回戦◇府中工科高校グラウンド 【動画】U18日本代表の選手たちはプロ志望届?それとも進学?プロでの完成予想図も考察 東京都を代表するというよりも、全国的にもトップレベルの高偏差値校の対決である。高校野球に偏差値は関係ないとはいえ、こういう対決はやはり注目されるものである。 早稲田大学高等学院(早大学院)は、このところの大会で上位に進出することも多い。この夏の西東京大会でもベスト8に進出。準々決勝では創価に6対7と競り負けたものの、5回戦まではすべてコールド勝ち。3回戦では駒場学園に10対3、5回戦ではシード校の佼成学園にも9対2と有力校にも破壊力を示して打ち勝ってきていた。そのチームから何人かが残った秋の新チームも、その打線は看板となっている。 筑波大附は毎年東京大に40~50人ほどの合格者を出している。野球部も系列の筑波大駒場とともに何人かが進学し、神宮でプレーすることを目指している。この夏は、初戦で小松川に1対4と敗れた。そこからスタートした新チームは、筑波大附中からの仲間も何人かがいるということもあって、チームのまとまりとしてもいい。 早大学院は夏のベスト8メンバーが何人かは残っているが、ケガもあってベストではないという状況のようだ。加えて、7月に夏の大会期間中に木田茂監督が倒れて長期入院をしていて、昨日ようやく現場に復帰したという状況だった。その間、野口順平部長が代行で指揮を執っていた。それでも、病床から何とか復帰して、現場を観たいという木田監督に、チームとしてはいいところは見せることができた。 早大学院は、坂口凜選手(2年)以下、安部勇人選手(2年)、古田裕太選手(2年)など旧チームから残っている選手の打球は鋭い。強烈に野手の間を破ったり、頭上を越えていくという打球で、2回に5点を奪い6対0と大きくリード。4回には續奏侑選手(2年)の二塁打などでさらに2点。6回にも7番濱田啓吾選手(2年)の二塁打などで2点を追加して10点差となり、そのままコールドゲームが成立した。 木田監督も、久し振りのベンチ入りでチームの対象にホッとしている様子ではあった。 野口部長もそのあたりへの気遣いと神経は十分に使いながらの対応だった。チームの現状に関しては、「故障者がでたことでポジションの移動などもあって、まだまだ、万全ではないけれども、打線はある程度は行けるかなという感触はある」ということだった。そして、その打線に引っ張られるように、先発の左腕高木太市投手(1年)、1番をつけた左腕・古賀琉聖(2年)投手に3人目として一塁からマウンドに登った古田投手などはいずれも、自分の持ち味を出せたかなという形で筑波大附打線を0に抑えた。 筑波大附は純白のユニフォームに白のアンダーシャツとストッキング。ややクラシカルなイメージだが、大差はつけられたものの選手個々のプレーはひたむきで、昭和の高校野球を思わせるような雰囲気もあり、好印象であった。