バリバリの営業マンだったのに「降りる駅が分からない」…若年性認知症になった夫に起きた悲劇【漫画】
見た目は変わらないのに、どんどん記憶が薄れ、“自分が知らない”夫になってしまったら…? 時間や場所の感覚がなくなり、家族の顔でさえわからなくなる病「若年性認知症」を真っ向から取り上げ、SNSでも話題のコミックエッセイ『夫がわたしを忘れる日まで』(吉田 いらこ 著)から一部を公開します。 【漫画を一気に読む】「この電車‥どこで降りたらいいんだ?」進む認知症の症状に夫は‥
【前話のあらすじ】
若年性認知症と診断されてから1年。少しずつ変化はあったものの、変わらず仕事を続けていた彩の夫・翔太は周りの人に支えてもらいながらも頑張って働いていた。 そんななか、突然翔太から「仕事を辞めたい」と相談された彩。
病気を抱えた状態では再就職をすることも難しく、将来こと、お金のことを考えると周りの人に理解してもらっている今の会社のまま、仕事を続けるほうがベストなのでは、と翔太に伝えるけれど……。
そんな彩の言葉に、翔太は「とっさに言葉が出てこない」「数分前のことも記憶から抜け落ちる」「電話の取りつぎさえできない」と語り、今の会社でこのまま働いて周りに迷惑かける続けることに抵抗を見せる。
そんな翔太の思いを聞きつつも、今後の生活のために彩は「考えさせて」と言うことしかできずーー。
いってらっしゃい ほら陽翔も準備して その日もいつも通り 夫は家を出て
いつもと変わらない朝だったのに
え? 誰?
はい 佐藤です 私✕✕会社の奥村ですが 翔太の会社の人? え まだ出社してない‥?
いえ‥いつも通りに家を出ました 翔太が会社に行けなかった
翔太
今日大丈夫だった? 私のところにも連絡来たよ うん‥ 電車に乗ってたら急に降りる駅が分からなくなって‥
あれ?
この電車‥どこで降りたらいいんだ? とりあえず着いた駅で降りて 座り込んでしまったんだ
そっか でも職場の人が見つけてくれたみたいでよかったね うん‥心配かけてごめん ホントに情けなくて情けなくて
今までも仕事で迷惑かけてきたけど もうそんな次元じゃない‥