尊富士、10時間睡眠でスッキリ3連勝 兄弟子の照ノ富士も「寝ろ」とアドバイス【大相撲九州場所】
◇17日 大相撲九州場所8日目(福岡国際センター) 右足首のけがを乗り越えて再入幕の尊富士(25)=伊勢ケ浜=が押し出しで竜電を破り、2敗を守った。 あのスーパースター級の爆睡で身も心もすっきして、尊富士が今場所初の3連勝。竜電の立ち合いの変化に鋭い出足で反応し、一気に押し出した。春場所で110年ぶりの新入幕優勝を果たした25歳が、返り入幕の土俵で勢いに乗ってきた。 「集中できて(変化に)ついていって、勝ちにつなげられたのは自信になる。とにかくけがせずに15日間、しっかり相撲を取っていい成績で終われたら」 新入幕Vの経験値はあっても、3場所ぶりの幕内の土俵。相手の圧力もファンからの注目も十両とは段違いで、肉体と精神の疲労は気になるところ。対策はシンプルだ。 「寝なきゃ始まらない」と、昼寝も含めて一日で最低でも10時間の睡眠時間を確保している。同じように毎日、10時間以上は寝ると公言するドジャース・大谷の生活スタイルとぴたりと重なる。 兄弟子の横綱照ノ富士も後押ししてくれるという。「『寝ろ!』と言われる。実際、横綱もよく寝ているのを見るので」と尊富士。地方宿舎暮らしで寝具が変わっても問題ないというが、気になるのは空気の匂い。就寝時にはお気に入りアロマの香りでリラックスし、眠りの質を高めている。 春場所で負い、夏場所全休の原因となった右足首の靱帯(じんたい)損傷の影響は「後ろを向く性格じゃない。過去の話よりこれからが大事」と、もう気にならない。たっぷりの睡眠でオンとオフを切り替え、星の差1つで先頭を追う若き実力者から、後半戦も目が離せない。
中日スポーツ