視覚障害者と盲導犬の救助、大災害に備え訓練 熊本県防災消防航空隊
熊本県防災消防航空隊は1日、菊陽町の熊本空港内にある県防災消防航空センターでヘリコプター実機を使って視覚障害者と盲導犬を救助する訓練を初めて実施した。隊員8人は犬用のハーネスの取り付け、ヘリへの誘導の仕方を確認して上空25メートルまでつり上げた。 訓練は、目が不自由な県立盲学校の教員藤川和成さん(41)や九州盲導犬協会(福岡県)などの犬3匹(ラブラドル)の協力を受けた。隊員は、「6時の方向」などと表現して視覚障害者を誘導し、盲導犬が緊張しないように声をかけることなどを学んだ。その後、藤川さん、盲導犬の順で上空の機体へと救助した。 訓練後、藤川さんは「大きな音で声が聞こえにくい状況に不安はあったが、丁寧に対応してもらった。犬によっては風圧や音に驚いてしまうかもしれない。臨機応変に対応してほしい」と助言していた。 同隊は本年度から、大災害に備えて、介助犬や聴導犬を含めた補助犬を伴う障害者の救助訓練に取り組んでいる。(草野太一)