沢口愛華「グラビアは“天職”、やることを1本に絞るのはもったいない」、クスッと笑えるラブエロコメディ<サバエとヤッたら終わる>
沢口愛華がTOKYO MXドラマ『サバエとヤッたら終わる』(TOKYO MX毎週日曜25:05~25:35、8月11日放送開始、NETFLIXで独占配信、TVerで見逃し配信)で濱田龍臣とW主演を務める。本作は原作の人気WEBマンガを実写化した作品で、クスッと笑える青春ラブエロコメディとなっている。今回、W主演で鯖江レイカ(サバエ)を演じる沢口愛華にドラマや自身のことについて語ってもらった。 【写真】原作再現度が高いと話題、沢口愛華の“サバエ”ビジュアル ■ドラマ『サバエとヤッたら終わる』あらすじ 大学生の宇治と鯖江は、仲のいいサークル友達。 宇治は同じサークルの人気者で鯖江の親友でもある桜井に好意を抱いているが、あまり話しかけられないでいた。居酒屋で、学食で鯖江に恋愛相談をする宇治だが、巨乳と下ネタに惑わされ、鯖江を女と意識してしまい、いい雰囲気になってしまうことも多く、ドキドキするのであった。 友情を取るか性欲を取るか!理性ギリギリキャンパスライフ開幕!! ■W主演が決まった時の心境は「願ってもないチャンス」 ーードラマ『サバエとヤッたら終わる』のW主演が決まった時の心境を教えてください。 原作を読ませてもらって、確かにエロの部分もあるなとは思ったんですけど、すごく面白かったですね。ただ漫画としてはすごく楽しんで読んでいたんですけれど、これを自分が実写でやるのかと思ったら、めちゃくちゃ不安になりました。自分ができないことを今から曝け出してしまうんじゃないかって思って。でもできないことをやらせてもらう環境って、今の時代少ないじゃないですか。だからこそ、これは自分にとって願ってもないチャンスだと思いました。 ーー原作がある作品に対してどうアプローチしていきましたか? この作品自体がすごく面白いわけで、実写化する時に、どうそれを伝えたらいいんだろうって考えました。コミカルな作品だし、自分に面白くする技量があるのかなって。安心感のない挑戦だなって思いました。不安すぎて、色々とすり合わせをするために監督とご飯に行きましたね(笑)。 ーーデビューからのロングヘアーを役に合わせてバッサリとカットして、役作りでボブにしましたが、抵抗はなかったですか? 抵抗は全くなかったです。「やったー」ってくらいにしか思ってなかったです(笑)。グラビアってヘアアレンジも含めてだからこそ、長い方が勝手が良かったからずっと伸ばしていたんです。だから切るタイミングがなかなかなくて、そういう機会をいただけてラッキーだったなと思います。髪を切る様子を動画で撮っていただいたんですけど、その時は「サバエちゃん!」って感じで周りの大人の方たちがもてはやしてくれました。だからこそ、サバエという役に入り込んでいけたのかもしれないですね。 ■サバエと自身の共通点は「内弁慶なところ」 ーーサバエをどのようなキャラクターだと解釈しましたか? 監督にいただいたサバエについての資料を読んだうえでなんですけど、登場人物の誰よりも大人なキャラクターだと解釈しました。わざとふざけたり、空気を読まなかったりっていうところが愛おしいですね。だからこそ、宇治(濱田龍臣)じゃないといけないと思わせる仕草が良いなと思います。サバエは暴走するシーンが多くて、やりすぎると嫌な奴に見えるかもしれないなと思ったので、どこか可愛く思われるというか、憎めないようなキャラクターにしようって意識は皆共通で持っていましたね。 ーーサバエと沢口さんの共通点はどういった部分でしょうか? 実は自分と似ていて共通点が多いなと思ったんです。容姿も似てる(?)し、内弁慶な内面も似てるなと。サバエには宇治にしか見せないおちゃらけた部分があるし、外でしか見せない顔もあるし。私も心を開く相手を勝手に決めるタイプなんですよ。だからこそ入っていきやすいだろうなって思ってたんですけど、いざ台本を読んで演じてみたら、「ヤバい、全く違う!」ってなりました(笑)。これサバエじゃない、まずいってなって。そこから撮影までずっと悩んでましたね。 ーーなぜ違うと思ったのでしょうか? 今振り返ってみると、いらない人間味を出しちゃってたんだと思うんです。それって「自分」だなって。沢口愛華が入っちゃってるんだなと。演技の現場の数を踏んでなさすぎて、何をどこまでやったらいいのかとか、台本の解釈は合っているのかとか、初めて経験することが多くて、だからすごく考える時間がたくさんあったと思います。 ーー難しいなと感じる部分について、どう乗り越えたんでしょうか? それこそ監督とは2人でご飯に行って、相談しましたね。もつ鍋とお酒を頼んだんですけど、どちらにも手を付けず、2人でずっと台本を読んでました(笑)。それでもまだ消化しきれていないことが残って。でも現場に入ったら、なぜか思うようにできたんですよ。周りの方がサバエじゃんって持て囃してくれたのもあるし、宇治役の濱田さんのおかげでもあるし、監督と真剣に話した時間があったからこそサバエにスッと入れたのかなと思っています。 ■ドラマの撮影現場は「初めて楽しいと思った」 ーー撮影現場はいかがでしたか? 大学生の話だから、飲み会があったり大学での話があったりで、皆でわちゃわちゃする場面が多かったんですよ。だからすごく楽しかった。自分が大学通っていたらこんな感じだったのかなっていう疑似体験もできたし、皆ノンアルを飲んでいるけど空気が温まりすぎて、苦しいって言いながら皆で乾杯して。ドラマの現場でこんなに話したのは初めてで、すごく楽しかったです。 ーーサバエには卑猥なセリフがありますが、抵抗はありませんでしたか? pixivとか二次元コンテンツを見て育ってきた人間なので知識は備わっていたから恥ずかしさはなかったんですけど、抵抗がなかったというと嘘になるかも。知識としては知っていても、友達にそういう話をすることはなかったので、どういうテンションで話すんだろうって思ってしまって。濱田さんもオタク気質な人なので、お互い同じようなテンションで話せていたと思います(笑)。 ーー濱田さんと打ち解けることができたのですね。 そうですね。濱田さんとは本読みの時からご一緒する機会があったので、たくさん話してたと思います。特に「ウマ娘」の話をたくさんしましたね。ウマ娘のシーズン2・3がすごく良いから見てって言われていたんですけど、一回も見ずに「まだ見てないっス」みたいな感じで(笑)。濱田さんが相手役で本当によかったです。積んでる現場数も多くて見えている世界が全然違うので、頼りにさせていただきました。勉強になったし、一緒にお芝居させてもらって楽しかったです。 ■芝居とグラビアの両立「辞めるつもりはない、グラビアは“天職”」 ーー映画『札束と温泉』やドラマ『不適切にもほどがある』の出演を経て今回の地上波ドラマ初主演となりますが、芝居への取り組み方は変わりましたか? これまではお芝居の仕事を頑張っていきたいって思っていたからこそ、この世界を面白いと感じなきゃいけないと思っていて。義務的に感じているところがあって、それがつらかったんですよね。でも『東京彼女』(WEBドラマ)で共演させていただいた矢柴俊博さんがすごく面白くて、色々なことを教えてくださって。 お芝居に誠実な人で、気軽に話しかけてくださるんですよ。私は芝居に関して不安しかないんですけど、矢柴さん「僕もそうだよ」って言ってくださったんですよ。お芝居の世界でまた一緒にやりたいって方ができて、また役者として共演できるように芝居を頑張ろうって思いました。 ーー芝居のお仕事の楽しさややりがいを感じ始めているんですね。 そうですね。やったことがなさすぎて何も分からなかったけど、今年も運良く色々な現場を経験させていただいています。自分がどういう役者を目指していけばいいかっていう答えはまだ出てないですけど、役者として生きてみたい、とは思えるようになってきましたね。 ーー芝居とグラビアの両立についてはいかがでしょうか? グラビアはもちろん辞めるつもりはないです。芸歴も7年目になるから、やりたくてもそろそろ辞めなきゃいけないのかなって考える時もありました。ただ最近は自分が好きだからグラビアをやりたいって思っています。今グラビアをやっているのって、グラビアを始めた頃の自分との答え合わせみたいなところもあるんですよね。正直、グラビアは今が一番楽しいです。グラビアはいつも今が一番楽しいって気持ちでできているので、“天職”だと思います。 ■今後の活動では「やることを1本に絞るのはもったいない」 ーー今後の活動についてお聞かせください。 やりたいことが何か分かってきたからこそ、やることを1本に絞るのはもったいないと思っています。「私はそんなんじゃ収まんないぞ!」って思って、グラビアは続けていきたいし、ラジオももっと楽しみたい。今、仕事を楽しもうって思えてる時期なので、頑張っていきたいです。 ーー今回サバエを演じてみて、いかがでしたか? サバエをやって、正直自分の物足りなさを感じました。もっとちゃんとやりたかったって後悔が残ったんですよね。ただ逆に言えば、それくらいしっかり作品と向き合えてたんだと思います。だからこそ、今回の経験を活かしていきたいです。見て見ぬふりしたらダメだなと思いますし、次の現場でさらに頑張らないといけないなと。 ーー最後に『サバエとヤッたら終わる』の見どころをお聞かせください。 気軽にクスって笑えるところが見どころですね。サバエみたいな友達がほしいって思えるようにチームの皆さんと作品を作ったので、そう思っていただけたら嬉しいです。