[MOM983]新潟医療福祉大GK桃井玲(4年)_筑波大をPK戦撃破!「名前負けせず自分たちのスタイルを信じて」
[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ] [9.12 総理大臣杯準決勝 新潟医療福祉大0-0(PK5-4)筑波大 いわぎんB] 【写真】「スタイル抜群」「目のやり場に困る」“勝利の女神”のアウェー遠征に反響 味方が止められようが、決して焦るそぶりを見せなかった。「全然気持ち的なところに変わりはなかった。味方を信じていましたし、もう一本自分が止めれば、あとはみんながやってくれると思っていた。いつも通り、自分の間合いでできたかなと思います」。PK戦で2本をストップ、1本を失敗に追い込んで、新潟医療福祉大(北信越1)を初の決勝へと導いた守護神・桃井玲(4年=桐光学園高)は、胸を張って答えた。 試合中から両GKが繰り広げたハイパフォーマンスに緊張感が張りつめていた。延長を含めた120分間を通して、FW内野航太郎(2年=横浜FMユース)やMF角昂志郎(4年=FC東京U-18/磐田内定)、MF田村蒼生(4年=柏U-18/湘南内定)といった世代屈指の攻撃陣を誇る筑波大の圧力を受けたが、桃井がゴールを割らせることはなかった。 そして「得意」だと自信を持つPK戦。筑波大の一人目で蹴った内野のPKを失敗に追い込むと、4人目で蹴ったMF竹内崇人(4年=広島ユース)のシュートを左に飛んで弾き出す。そして5人目を止められてサドンデスに入った7人目、DF小川遼也(2年=富山U-18)のシュートを左に飛んで弾き出して再びリードする展開に持ち込んだ。 準々決勝では昨年U-20日本代表としてU-20W杯に出場したGK木村凌也(3年=横浜FMユース)を擁する日本大、さらに準決勝では高校時代は大津高で高校選手権を準優勝、今季は天皇杯でJ1町田を相手にしたPK戦勝利の立役者となったGK佐藤瑠星(3年=大津高)を擁する筑波大を連破して、堂々と決勝進出を決めた。 桃井も「チーム全体として名前負けしないところ、いろいろ代表歴がある選手が相手にいても、自分たちのスタイルを貫いて信じてやり続けることが大事になると思っていた」と話すと、「ボールを持たれる時間は多くなると思ったけど、粘り強く味方の秋元(琉星)と大塚(亮介)を中心に守備を固くしてくれてた。自分が守りやすい環境にしてくれたので、二人には感謝しています」とチーム力の勝利を誇る。 15日に初の決勝を戦うことになった新医大だが、全国大会という意味では2度目の決勝になる。2年前の大学選手権(インカレ)。史上初めて1月1日に国立競技場で決勝を戦った試合だが、桐蔭横浜大を相手に涙をのんだ。当時2年生だった桃井も国立のピッチで悔しさを味わった。「今回は夏ですけど、そこは関係なく日本一を取れるチャンスはそうあることじゃない。今までやってきたことを信じて決勝に臨みたいなと思います」。桃井は当時の仲間の思いも背負って、決勝の舞台に立つ。