全国初「レベル4」、自動運転バス営業開始…伊予鉄グループ
伊予鉄グループは25日、自動運転の路線バスの営業運転を松山市で開始した。特定の条件下で人が運転に関わらない「レベル4」での路線バス営業運転は全国初という。 国交省は、条件によって自動運転を5段階に分けており、「レベル4」は上から2番目の水準。システムが車の運転に必要な認知、判断、操作の全てを担う。 同社は、路線バスの運転手不足や過疎化が進む地域の交通網を維持しようと、昨年度から導入路線などを検討していた。車両を購入して国の機関で安全性を確かめる試験を進め、今月3日に四国運輸局から「レベル4」の運転が認められた。
走行区間は、松山観光港と伊予鉄高浜駅間の約800メートル。路線バスとして毎日30往復する。安全対策として、大型2種免許を持つ保安員を運転席に配置し乗客にシートベルトの着用を呼びかけるほか、最高速度を時速35キロに設定し、遠隔監視も行う。 松山観光港前では出発式があり、清水一郎社長は「自動運転の実用化は世界に後れを取っているが、松山が日本のモデル都市となり、愛媛から全国へ自動運転バスの流れを作りたい」と話した。