虎の子の1点を守り切った綾瀬が神奈川朝鮮を破り3回戦に進出
7月6日、第103回全国高校サッカー選手権神奈川予選の2回戦が行われ、神奈川朝鮮中高級学校と対戦した綾瀬が1-0で勝利を収め3回戦進出を決めた。 【フォトギャラリー】 綾瀬 vs 神奈川朝鮮中高級学校 「チーム全体で狙っていました」と、先制ゴールを叩き出したDF11待合大地が話したように立ち上がりから積極的に前に出る綾瀬は、開始早々にいきなり試合を動かす。2分、CKのセカンドボールを回収したMF10小林碧が右サイドから浮き球のラストパスを送ると相手DFと競り合いながらゴール前に飛び込んだ待合が伸ばした左足で合わせ先制点をものにする。 勢いに乗った綾瀬は主導権を握ると7、12分とセットプレーから追加点を目指すが、いずれも枠を捉えきれない。14分には左サイドで相手DFをドリブルで振り切ったFW7椙山翔がGKとの1対1の局面を迎えるが、シュートは惜しくもサイドネットへ。 エンドが変わった後半。「相手をもっと意識して行こう。粘り強くセカンドボールを拾っていこう」と南直秀監督にピッチに送り出された神奈川朝鮮がスタートからペースを握る。積極的に身体を張って正面からボールを奪うとシンプルにボールを繋ぎ前線へ。9分にはFW9金英学がカウンターからボールを持ち出しMF13張尚哉へスルーパスを通すが、ここは一歩及ばず。20分にはMF10金仁悠がパスカットからミドルを狙うが、わずかにクロスバーの上を超えてしまう。 対する綾瀬も徐々に落ち着きを取り戻すと終盤は粘りを見せ、神奈川朝鮮の攻撃に対応、結局立ち上がりの1点を守り切った綾瀬が3回戦進出を勝ち取った。 試合後、綾瀬・小坂一洋監督は「暑さもあって厳しい試合になるというのはわかっていましたが、前半立ち上がりの良い時間帯に得点ができました。普段から『走り負けだけはするな』とトレーニングしていますが、今日は(それが活きて)粘り強く最後まで戦えたと思います」と厳しい暑さの中で結果を出した選手たちの頑張りを喜んだ。今後に向けては「目標の2次予選に向けて自分たちのやってきたことを信じて戦って欲しい」と選手たちの頑張りに期待を込めた。 一方、惜しくも破れてしまった神奈川朝鮮だったが、後半は攻守に渡ってシンプルに臨み、フィジカル面でも強さを発揮し好機を演出したが、ゴールが遠かった。 (文・写真=西山和広)