柏の細谷が今季初得点の決勝ゴール、パリ五輪のエース格「お待たせしました」
パリ五輪日本代表のエース格に待望の今季初ゴールが生まれた。柏の細谷が1-1の後半追加タイム、チームに5試合ぶりの勝ち点3をもたらす決勝点。22歳のストライカーは、「『お待たせしました』の一言。これから勢いに乗りたい」と喜んだ。 後半44分に湘南が退場者を出してボルテージが上がったスタンドの期待に応えた。島村が右サイドから中央へ送ったクロスを収め、右足を振り抜いてネットを揺らす。長いトンネルを抜け、「FWが点を取らないとチームは上へいけないのでしんどかった」と胸をなで下ろした。 パリ五輪出場権を獲得した4~5月のU-23(23歳以下)アジア杯でつかんだゴール感覚を持ち帰った。敗れれば五輪出場の道を断たれる準々決勝のカタール戦、勝てば五輪出場が決まる準決勝のイラク戦でともに決勝ゴールを奪った勝負強さはやはり頼もしい。 決してチーム状況はよくなかった中、クラブは日本サッカー界のために快く代表へ送り出した。「代表でゴールを挙げ、チームに戻ってポジティブな効果をもたらしてほしい」と話していた井原監督の言葉通りの殊勲弾となり、スタンドからはひときわ大きな細谷のチャントが鳴り響いていた。(奥山次郎)