「本当に大きな成果」サバレンカがケガを乗り越えシンシナティで優勝! 対戦相手のペグラは「セレナのようだった」と称賛<SMASH>
女子テニスツアー「シンシナティ・オープン」(8月13日~19日/アメリカ・シンシナティ/ハードコート/WTA1000)は大会最終日の現地19日にシングルス決勝を実施。第3シードのアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ/世界ランク3位)が第6シードのジェシカ・ペグラ(アメリカ/同6位)を6-3、7-5で下し、同大会初優勝並びに今季2勝目を飾った。 【動画】サバレンカVSペグラの「シンシナティ・オープン」決勝ハイライト 今年1月の全豪オープンで大会2連覇と四大大会2勝目を飾った26歳のサバレンカ。しかしそれ以降は体調不良やケガに悩まされ、上位進出はあったもののツアー優勝からは遠ざかっていた。それゆえに約半年ぶりのタイトル獲得は「大きな意味を持つ」と喜びもひとしおだったようだ。 準決勝で直近3連敗中だった世界女王のイガ・シフィオンテク(ポーランド)に6-3、6-3で快勝したサバレンカは、決勝で先週の「ナショナルバンク・オープン」(カナダ・トロント/ハード/WTA1000)にて大会連覇を遂げた30歳のペグラと対戦。ファーストサービスのポイント獲得率で88%をマークするなど持ち前の攻撃的なプレーを見せ、第3ゲームで獲得した1ブレークのリードをきっちりと守って第1セットを先取する。 勢いそのままにサバレンカは第2セットの第1ゲームでいきなりブレークに成功。しかしサービング・フォー・ザ・マッチとなった第10ゲームでは痛恨のブレークバックを許してしまう。それでも直後の第11ゲームではすぐに立て直して再びペグラのサービスを破り、最終第12ゲームをキープして試合を締めくくった。 四大大会に次ぐWTA1000シリーズで6度目の優勝、さらには殊勲のツアー通算15勝目を手にしたサバレンカは試合後のインタビューで苦しかった時期を振り返りつつ、次のように喜びを語った。 「ケガをした後で、またケガをするかもしれないという不安を抱えながらの優勝だから、本当に大きな成果。チームは私が最高の気分になれるよう全力を尽くしてくれた。それら全ての感情をうまくコントロールできたことを誇りに思う」 一方、惜しくも優勝には届かなかったものの2週連続の決勝進出を果たしたペグラは「最後にチャンスはあったけど、決めきれなかった」と悔しさを滲ませながらコメント。そして「今日のアリーナはサービスの打ち方からもセレナ・ウイリアムズ(アメリカ/元1位)のようだった。今日のアリーナはあまりにも素晴らしかった」と冗談交じりに勝者のサバレンカを称賛した。 なお、今回の優勝によりサバレンカは大会後に更新される世界ランキングで3位から2位に浮上することが確定。間もなく開幕する今季最後の四大大会「全米オープン」(8月26日~9月8日/アメリカ・ニューヨーク/ハード)に向けて大きく弾みを付けた。 文●中村光佑