iDeCoに加入している親が亡くなった。どのような手続きが必要?
未支給年金を忘れない
すでに老齢年金等を受給していた方が亡くなった場合、まだ受け取っていない年金や、死亡後に振り込まれた年金が存在することがあります。死亡した月までの年金は、「未支給年金」として故人と生計を同じくしていた遺族が受け取れます(※4)。 iDeCoも同様に、すでに年金で受給していた場合には未支給の年金請求が可能です。遺族年金や死亡一時金の手続きとあわせ、漏れなく請求しましょう。 なお、未支給分をもらうだけでなく、年金の受給停止も遺族が忘れず手続きしないといけません。日本年金機構に「年金受給権者死亡届(報告書)」を提出しますが、マイナンバーが収録されている場合は、原則として省略できます。その他、死亡した方の年金証書や死亡の事実を証明する書類(死亡診断書のコピーなど)の用意が必要です。 この他、勤め先によっては中小企業退職金共済や小規模企業共済に加入しているケースもあると思います。 どちらも要件を満たす遺族に死亡退職金が支払われますが、小規模企業共済は、遺族が共済金(死亡退職金)を受け取らずに、それまでの契約者の配偶者か子であれば、掛け金の納付月数を引き継いで契約を継続する「承継通算」の選択も可能です。 故人が加入していた年金等に応じて、漏れなく、期日内に手続きするようにしましょう。 出典 (※1)日本年金機構 遺族年金ガイド 令和5年度版 (※2)iDeCo公式サイト 加入者の方へ 死亡一時金の請求手続きについて (※3)e-GOV法令検索 平成十三年法律第八十八号 確定拠出年金法 第41条、42条、73条 (※4)日本年金機構 年金を受けている方が亡くなったとき 執筆者:伊藤秀雄 FP事務所ライフブリュー代表 CFP(R)認定者、FP技能士1級、証券外務員一種、住宅ローンアドバイザー、終活アドバイザー協会会員
ファイナンシャルフィールド編集部