坂井真紀、愛車遍歴を初披露 今まで乗ってきたクルマを振り返る!
愛車を見せてもらえば、その人の人生が見えてくる。気になる人のクルマに隠されたエピソードをたずねるシリーズ第60回。後編では、俳優の坂井真紀さんが、“ヴァンプラ”以降乗り継いでいるミニについて語る。 【写真を見る】坂井真紀がこれまで乗ってきた愛車の詳細はこちら(11枚)
ヴァンプラを手放したきっかけ
前編では、俳優の坂井真紀さんがヴァンデン・プラ プリンセスに乗りたい一心で、20歳代半ばに運転免許を取得、“ヴァンプラ”とのカーライフを楽しんだところまでを記した。 はたして、5年ほど苦楽をともにしたところで、別れがやって来た。 「ブレーキにトラブルが出るようになったんですね。電気系統のトラブルで止まってしまうのは気にならなかったんですが、ブレーキの故障で止まらなくなるのは誰かに迷惑をかけるし、命にも関わります。そこで、断腸の思いで次のクルマを探すことに決めました。そんなタイミングで、ちょうど新しいミニがデビューしたんです。イギリスの文化が好きでヴァンプラを選んだというお話をしましたが、初めてミニを見た瞬間に、『これだ!』と、思いました。小さくてかわいいところがポイントでしたね」 BMW傘下になった新しいミニが日本でデビューしたのは、2002年3月2日の“ミニの日”。この年から、坂井さんとミニの生活がスタートした。 「クリーム色に近いオフホワイトのボディカラーで、内装も白をベースにした記憶があります。その組み合わせがとてもかわいかった(笑)。3ドアのオートマチックでした。“ヴァンプラ”のダイレクト感が好きだったので、最初、ミニに乗ったときにはスムーズすぎて、『味気ないかもしれない』と、思ったんです。でも慣れてくると、それが快適だということがわかりました。当時は、大きなクルマへの憧れもあったんですが、でも実際に街なかで乗ってみると、私にはこのサイズがちょうどいい。だからすごく気に入って乗っていましたね」 3ドアのミニより、少し大きなクルマが必要になったのは、2011年に出産したからだ。そこで、出産を契機に、2代目ミニのクロスオーバーに乗るようになる。 「ミニ・クロスオーバーに乗る前は、背が高いクルマって運転がしにくいかな? と、心配だったんです。でも、実際に乗ってみると、視界が開けていて、とても運転がしやすいことがわかりました。それで何台かミニ・クロスオーバーを乗り換えて、今度はフルモデルチェンジをするというので、お台場のミニのディーラーまで見に行ったんですよ。そう、ミニ・カントリーマンに名前が変わっていたけれど、このクルマです」 そう言ってから、坂井さんは新型ミニ・カントリーマンの運転席に乗り込んだ。商標登録の関係で、日本ではこれまでミニ・カントリーマンの名称が使えず、やむなくミニ・クロスオーバーと呼んでいた。けれども今年発表された新型より、晴れてミニ・カントリーマンを名乗れるようになったのだ。 「もうミニとは呼べないくらい大きくなりましたね。でも、インテリアの中心には丸いメーターがあって、おしゃれな感じや遊び心のある雰囲気は引き継がれていると思います」 では、次の愛車もミニ・カントリーマンになるのだろうか。 「いま、一番気になっているのがこのクルマであることは間違いありません。やっぱり、英国車が好きなんでしょうね。でも、この10年ちょっとは子どもの送り迎えで活躍してくれましたが、子どもも大きくなって、そういう用途も減ってきています。駐車場の問題もあるし、もう少しコンパクトなクルマにしようかなと考えることもあります」 現在の新型ミニは、このミニ・カントリーマンのほかに、3ドア/5ドアのミニ・クーパー、電気自動車のミニ・エースマンというラインナップになっている。 「もしかすると、自分のためだけにクルマを選んでもよくなるタイミングが近づいているのかもしれませんね。クルマの選択肢の幅が広がる可能性があります」 前編で撮影したヴァンデン・プラ プリンセス1300について、坂井さんがショップの人へ熱心に質問をしていた理由がわかったような気がした。 いずれにせよ、ヴァンプラの時代、ミニの時代に続く坂井真紀さんのクルマ選びは、これからが第3章。あるいは、ここからが一番楽しいクルマ選びになるのかもしれない。
【プロフィール】坂井真紀(さかいまき)
5月17日生まれ。東京都出身。1992年ドラマ『90日間・トテナム・パブ』で俳優デビュー。以降、CM、ドラマ、映画、舞台で幅広く活躍。2008年、映画『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』で第18回日本映画批評家大賞助演女優賞、第23回高崎映画祭特別賞を受賞。2025年1月12日(日)よる10時30分スタートの「ホットスポット」(日本テレビ系列)に出演する。 文・サトータケシ 写真・安井宏充(Weekend.) ヘア&メイク・星野加奈子 スタイリング・間山雄紀(M0) 編集・稲垣邦康(GQ)