マリノスGK飯倉大樹が後半ATに渾身のPKストップ! タイムアップまで冷静な立ち振る舞い、スタンドに向かって見せたガッツポーズの意味【ACLE】
「最後まで足が残っていて良かったです」
[ACLE第5節]横浜 2-0 浦項/11月27日/横浜国際総合競技場 見事なセーブだった。 【画像】ヤン・マテウス&ロペスがゴール!最後は飯倉のPKストップで勝利し、GL突破へ前進!|ACLE リーグステージ第5節 横浜2-0浦項 11月27日に行なわれたアジア・チャンピオンズリーグエリートのリーグステージ第5節で、横浜F・マリノスは韓国の浦項スティーラーズと対戦し、2-0で勝利。後半アディショナルタイムに松原健のボックス内でのファウルで相手にPKを献上してしまうが、そこで立ちふさがったのがGK飯倉大樹だ。 相手のキッカーは、ゴール中央にボールを蹴り込む。それに対して飯倉は右に反応したが、なんとか左足に当てて弾き返した。右に大きく飛んでいたら足に当てられなかったが、正面も予想していたのか。 「相手の助走の仕方から、キーパーを見て蹴ってくる感じがしました。なんとなく右のイメージをしていたけど、最後まで足が残っていて良かったです」 PKをストップした後はガッツポーズをしたり、雄叫びを上げたりするGKの姿をよく目にするが、飯倉はとても冷静に立ち振る舞っていた。そしてタイムアップの笛が鳴ると、背番号21はファン・サポーターからのチャントに応えるように、スタンドに向かってガッツポーズを見せた。 その時のことを訊くと、飯倉は「なんとなく止められる自信というか、そんな駆け引きだったので、その後はスカしてました」と周囲の笑いを誘いつつ、最後のガッツポーズは「みんなと喜ぶための表現です」とコメント。 また、試合後には飯倉と榎本哲也アシスタントGKコーチが談笑する姿もあった。榎本コーチからは「終わり良ければすべて良しにはさせない」という話があったようで、「僕も要所のコミュニケーションだったり、改善できるところがあったので、しっかりお灸を据えられました」と明かした。 飯倉も「ゼロで終わりたいと思っていたから、それが結果になって良かった」と口にしたように、たとえ試合に勝利したとしても、相手をゼロで抑え切るのと、終盤に1失点するのとでは、チームに与える影響は異なる。トリコロールの守護神のワンプレーは、中2日で迎えるJ1第37節の湘南ベルマーレ戦へ弾みをつける意味でも大きかったと言えるだろう。 取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)