スズキ「フロンクス」対トヨタ「ヤリスクロス」手頃なコンパクトSUV買うならどっち?その差を徹底比較
なお、サスペンションに関しては、フロンクスも、スポーティな専用チューニングを施しているそうで、コーナリングなどでは高い安定性を実現する。そう考えると、昔からのスポーツカー好きなどには、フロンクスとヤリスクロスのGRスポーツは、かなり競合するモデルになるかもしれない。 ■4WDシステムについて 加えて、両モデルでは、4WDの性能が充実しているのも特徴だ。まず、フロンクスの4WD車では、路面状況に応じて選択できる走行モードを用意する。雪道での発進などに対応する「スノーモード」、滑りやすい路面でのスリップを防止する「グリップコントロール」、急な下り坂で加速を抑制する「ヒルディセントコントロール」の3モードだ。これらにより、幅広い路面状況や走行シーンで、つねに高い安定性や安心感を提供する。
対するヤリスクロスでは、ガソリン4WD車に、路面に合わせて前輪駆動に近い状態と4輪駆動状態を自動的に電子制御する「ダイナミックトルクコントロール4WD」を採用。また、路面状況に応じ、「MUD&SAND(マッド&サンド)」「NORMAL(ノーマル)」「ROCK&DIRT(ロック&ダート)」といった3つの走行モードを選択できる「マルチテレインセレクト」も用意する。 さらにハイブリッドの4WD車では、電気式4WD機構のE-Fourを搭載する。定常走行では前輪駆動で燃費を高め、雪道など滑りやすい路面や発進時などには、スムーズに4WD状態へ切り替えることで、さまざまな路面状況に対応。加えて、悪路でタイヤが空転するなどスタックした際に、スムーズな脱出をアシストする「TRAIL(トレイル)モード」も設定する。ほかにも、ガソリン車とハイブリッド車両方の4WD車には、雪路の安定走行をサポートする「SNOW(スノー)モード」なども用意し、多様な路面や天候状況などに応じた走りを実現している。
■先進安全装備について 先進安全装備では、フロンクスが「スズキ セーフティ サポート」、ヤリスクロスが「トヨタ セーフティ センス」を採用。いずれも衝突被害軽減ブレーキやペダル踏み間違い時加速抑制機能、車線逸脱防止支援など、豊富な機能が満載だ。 また、高速道路などで設定速度や車間距離を保ちながら前車を自動で追従する「ACC(アダプティブ・クルーズコントロール)」も両モデル共に装備。いずれも渋滞時に前車が停止すると自車も自動停止する全車速追従機能付きだ。加えて、スイッチ操作でパーキングブレーキをオン/オフできる「電動パーキングブレーキ」、停車時にブレーキペダルを踏み続けなくても停止状態を保持する「オートブレーキホールド」など、利便性の高い装備も互角だ。