ハワイ最後の楽園ラナイ島。究極のおこもり旅が叶う、2つのフォーシーズンズリゾート
ハワイ諸島で一番人口の少ない有人島、ラナイ島には手つかずの自然が多く残る。信号機さえないこの島内で大自然と向き合う、それこそが究極のおこもり旅! 今回は2つのフォーシーズンズリゾートをご紹介。 【写真18点】フォーシーズンズリゾートの客室、食事、プールetc.
小さな島の醍醐味を味わえる、本能が目覚めるプライベートアイランドへ
ラナイ島の朝、森で暮らす鳥たちのさえずりで目が覚める。人口約3200人、島内のリゾート施設は海側と山側にひとつずつフォーシーズンズリゾートがあるのみ。人間よりも鳥たちのほうが圧倒的に多い、ハワイの有人島で一番小さなこの島では、心なしかそのさえずりは堂々として聞こえる。 ラナイ島はかつてフルーツのドール社がパイナップルプランテーションとして100年近く島民以外の出入りを制限していた。ゆえに畑と住居以外ほとんど開発されてこず、現在も美しい海、剝きだしの断崖絶壁、赤土の大地など自然がそのまま残っている。 そんなこの島の風景に惚れこんだオラクル創業者のラリー・エリソン氏が、2012年に島の98%を購入。もともとあったふたつのフォーシーズンズ リゾートも、ラリー・エリソン氏の自然を愛する考え方のもと、環境を守るための独自の運営を行っている。 例えばホテルの送迎でやってくるクルマのほとんどは空気を汚さない電気自動車。部屋に入れば「オーシャンボトル」のタンブラーがプレゼントされ、ペットボトルを使うことはない。さらにラリー・エリソン氏は、ソーラーパネルを原動力とする水耕栽培用の温室「センセイ・ファーム」を島内に設置。ここで有機野菜を育て、これまで島外からの輸入に頼っていた島の食を支えている。 自然を徹底的に守ってきたハワイ最後の楽園、ラナイ島。その場所での過ごし方はさまざまだ。海側の「フォーシーズンズリゾート ラナイ」に宿泊して、穏やかな海を眺めながらプールサイドでまどろむ。敷地内のボタニカルガーデンのチェアで鳥や木々と戯れながら読書に勤しむ。 あるいは山側の「センセイラナイ、ア フォーシーズンズ リゾート」に宿泊して、自分に合ったスパトリートメントを受けたり、敷地内に点在するアウトドアスパで、緑を感じながら温まったり……。ちなみに「センセイ」という名前は、日本語の「先生」からきていて、「センセイガイド」と呼ばれるエキスパート、つまり「先生」が、ゲストの心身の状態に合った過ごし方を提案してくれるからだとか。 守られてきた太古の自然の中に、ひっそりと招かれるラナイ島への旅。夜は星の光を邪魔しないよう灯りを消し、朝は鳥の声とともに目覚める。忙(せわ)しなく動くことに慣れてしまった大人たちにこそ、過ごしてほしい時間が、ここにはある。