中国HUAWEIの新OS誕生、東証の取引時間延長…投資家にとって11月はエポックメーキング(中西文行)
【経済ニュースの核心】 中国の華為技術(ファーウェイ)は10月22日、中国企業として初めて独自開発したスマートフォン用の基本ソフト(OS)「原生鴻蒙(ハーモニーOS ネクスト)」を正式にリリースした。アップルのiOSとグーグルのアンドロイドと並んで、2025年に世界の3大スマートフォン用OSになる。まさに「エポックメーキング(画期的な事象)」である。 『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』の著者は印税5000万円をFXで溶かし…その後YouTubeで大儲け! 同OS上で作動するアプリケーションサービスは1.5万種以上がリリースされ、利用可能なデバイスは10億台を上回り、登録開発者は675万に達したという。 すでにアップルのiOSを抑え、中国市場シェア2位のモバイルOSで、中国の国策もあり、いずれアンドロイドさえ凌駕しよう。その要因となりそうなのが「エポックメーキング」の拡大BRICS。 ■今後5年間はBRICSが世界経済を牽引 アップルのクック最高経営責任者は23日、北京で工業情報化部の金壮龍部長と面会し、アップルの中国での発展、ネットワークデータの安全管理、クラウドサービスなどの問題について意見交換した。クック氏訪中の狙いは、拡大BRICS市場を睨んでいるからだろう。 国際通貨基金(IMF)が先週発表した購買力平価(PPP)に基づく世界経済予測によれば、今後5年間はBRICSが世界の経済成長をより強く牽引していくことになるとした。 25年はウクライナ・ロシア戦争など、政治分野や経済分野で「G7対拡大BRICS」の構図が鮮明になる「エポックメーキング」となろう。 東証は11月5日から立会内取引時間の終了時刻を現状の午後3時から3時半に延長する。それにあわせて終値形成の透明性向上へ「クロージング・オークション」を導入。日中取引は3時25分に終了し、大引けの板寄せ前5分間は売買が成立しない注文受付時間が設けられるクロージング・オークションを導入する。これも「エポックメーキング」であり、個人投資家は3時半まで外出しづらくなろう。 東証は、企業に対しては決算発表時間の前倒しなど柔軟な対応を求めている。上場企業は、いままで市場取引が終わる午後3時以降の発表が一般的で、東証によると80%近くを占めている。 先の総選挙では自公が過半数を割り込み、政権交代も現実味を帯びる。投資家には「エポックメーキング」の11月になろう。 (中西文行/「ロータス投資研究所」代表)