やみつき注意の危険な鍋! グルメたちがとりこになる「マッシュルームしゃぶしゃぶ」と珠玉の肉料理
コースの前半は“実験後”の完成された料理
こちらは10~13品の料理と飲み放題で15,000円のコースのみ。前半は実験して評判が良かった料理をテーブルで食べ、後半は厨房へ移動して試行錯誤中、もしくは初めて作るものを実験し、前半に“昇格”できる料理に仕上げるという風変わりな内容です。
本日は前半に「豆苗ナムル」「2種のセンマイ刺し」「しゃぶしゃぶ」、後半に「肉寿司」「和牛と豚肉のロースト食べ比べ」を用意。こちらは一見、普通に調味料を和えた豆苗ですが、食べるとただものではない味と食感だったのです。その秘密は調理法にありました。
それはゆでた豆苗をオリジナル真空機に入れ空気を抜き、空気を戻す時に牛コンソメと鰹と昆布を混ぜた出汁を吸わせることで瑞々しさとシャキシャキした食感を残したまま豆苗自体に味を入れるという、いわゆる加熱しないガストロバック(減圧調理法)です。なんというおいしさ! 今までに味わったことのない豆苗に箸が止まりません。
牛1頭で1.5kgほど取れるセンマイは、端にある脂のおいしい親指サイズの部分だけを使います。この2皿でなんと約12頭分だそうです。一つは胡麻油と塩を和えて春菊、青紫蘇と紫キャベツのスプラウトとともにいただきます。
もう一つは胡椒とパルミジャーノチーズを削りかけました。この歯切れがよくぷりぷりの食感は塩水につけたセンマイを浸透圧で脱水し、ゆでてから3時間乾燥させているから。「この食感にもってくるのは至難の業でした」と平田さん。
夢中になる人続出の「マッシュルームしゃぶしゃぶ」
「しゃぶしゃぶ」は昆布とブラウンマッシュルームを入れた出汁に数種類の肉を泳がせます。
おいしく食べるコツは出汁を煮立たせないこと。はじめは火入れに時間がかかるシマチョウを入れておき、それぞれの肉の“最高においしい”を熟知しているスタッフが火加減を調整しながらしゃぶしゃぶして取り分けてくれます。
肉は脱水したり、真空機にかけて筋膜を崩したり、熟成させたりと調理法はそれぞれですが共通するのは食感。