無添加、オーガニックにこだわると健康害する訳 「ジャンクなものも食べてもいい」と自然食品店の店長
食と健康に関する情報発信を行っている自然食品店の店長・あるとむさん曰く「食にこだわりすぎるあまり体調を崩す人も少なくない」そうです。無添加信仰、オーガニック信仰のせいで、家族とうまくいかなくなったり、ストイックになりすぎてストレスをためてしまったり……。大切なのは、どんなふうに食品がつくられているかを知ったうえで、自分で優先順位をつけて食を選んでいくことです。あるとむさんの著書『食の選び方大全』の中から食選びの基準になる知識についてご紹介します。 【図を見る】添加物にもさまざまなタイプがある
■「絶対に無添加でないとダメ」とは言わない理由 仕事が忙しくて料理ができない、1⼈暮らしで体調が悪い、仕事で昼夜逆転の⽣活をしている……そんな⼈でもコンビニに行けばお弁当やお惣菜が簡単に手に入りますよね。外食をするときも、チェーン店などではおいしいものを安く食べることができます。レトルト食品などは、誰が調理しても必ずおいしくできあがり、保存もきくありがたい存在です。 そうした便利な社会を可能にしている立役者とも言える存在が、食品添加物です。現代の食産業と添加物は、切っても切り離せない関係にあります。
先日無添加マフィンの食中毒事件が問題になりましたが、添加物には食中毒が予防できるなどの一定の効果があります。また、料理をする手間をショートカットしてくれる便利な一面もあります。 添加物にはメリットもデメリットもあり、少なからず身体へのリスクがあるのは事実です。私は自然食の仕事をしているので、添加物なしの食品を多く扱っています。しかし、だからといって「絶対に無添加がいい」とすすめているわけではないのです。
自然食品店を訪れるお客様の中には「絶対に無添加のものでないとダメ」「オーガニック以外は食べない」という考えを強く持った方もいらっしゃいます。 かくいう私も、自然食品の業界に入ったばかりの時はかなり思想が偏った時期がありました。「そんなものを食べたら病気になるよ」とお客さんにひどいことを言ってしまったこともあります。しかし長年この仕事に携わっているうちに、食べものに気を付けているのに体調を崩す人も多く見てきました。ストイックになりすぎるあまり、ストレスを抱えて体調を崩してしまっては本末転倒です。