「私も息子と同じ反自民」自民党に火炎瓶・首相官邸突入で逮捕の男、実父が語る“継母からの虐待”
10月19日、警視庁公安部は埼玉県川口市に住む臼田敦伸(うすだ・あつのぶ)容疑者(49)を公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕した。 【写真】臼田敦伸容疑者と、事件発生直後の騒然となった総理官邸前
父親が2時間にわたって取材に応じる
臼田容疑者は同日の午前5時ごろ、軽ワゴン車で東京・千代田区にある自民党本部に接近して、手作りの火炎瓶のようなものを投てき。さらに車で首相官邸前の車道に突入し、柵に突っ込んだ後、降車して発煙筒のようなものを警察官に向けて投げ、車両に積んでいた発火物を燃焼させた。 「機動隊員に高圧洗浄機のようなもので液体を噴射。火炎瓶5本を投げ、その後に首相官邸に突入する荒っぽい犯行でしたが、すぐに確保されて大ごとには至りませんでした。容疑者の車からはガソリンの入ったポリタンク16個が見つかり、カセットコンロ用のガスボンベも数個ありました。首相官邸に突入して、車ごと爆発させる計画だったようです」(全国紙社会部記者) 警察の取り調べに対して、臼田容疑者は黙秘。同日夜に容疑者の自宅が家宅捜索されて、ガラス瓶25本が入った段ボール箱、ポリタンク、パソコンなど計50点が押収された。臼田容疑者の自宅は2階建ての一軒家。40数年前から住んでいるが、近隣との付き合いは、ほとんどなかった。 「前は両親と姉と4人で住んでいたけど、町内会に入っていない、ここら辺では珍しいご家庭でした」(近所住民) 臼田容疑者のことを覚えている人もいた。 「犬の散歩をしていましたが、こちらが挨拶しても10回に1回ぐらいしか返さない。どこか影がある印象で、人との交流を避けているようでした」(別の住民、以下同) 現在は、父親と容疑者の2人暮らしだった。 「20年ほど前、母親は、先に家を出ていた姉のところに行くと言ってから見かけなくなりました。雨戸はいつも閉めっぱなし。謎な家でしたね」 自宅から数km離れたところで、容疑者の父親(79)は歯科医として開業している。息子が事件を起こしたことに責任を感じるといい、およそ2時間にわたって取材に応じた。 「私も息子と同じ反自民、反体制、反原発なので、息子の気持ちは理解できます。だって、自民党は政治資金問題をうやむやにし、総裁選のときに解明すると声高にしていた石破氏が首相になると、その話はなくなってしまった。でも、だからといって息子の違法行為は絶対に許されるものではありません」