まさかの麻布中合格 受験勉強は好きなことへの「没頭力」が鍵 アナウンサー吉田尚記さん 私の受験時代
ニッポン放送のアナウンサー、吉田尚記(ひさのり)さん(49)は、中学受験の経験者で、来年春から東京大学大学院の院生となる。どの受験も気張らない姿勢で勉強を楽しんだという。学びに貪欲なトークの達人は「好きな勉強だけやっていればよくないですか」と飄々(ひょうひょう)と語った。 【動画でみる】吉田尚記さんの中学受験「合格確率80%以上に一度もならずに迎え…」 大学院への進学を意識したのは、アニメ「邪神ちゃんドロップキック」の宣伝プロデューサー、栁瀬一樹さんに勧められたから。栁瀬さんが東大大学院に通っていて、面白そうだなと思いました。 以前からコンサート会場にいる幸せそうなファンが気になって、「幸福学」を研究したいと思っていたんです。なかでも圧倒的に幸福に満ちあふれていると感じていたのが、アイドルグループ「ももいろクローバーZ」のファン「モノノフ」。目指したのは東大大学院の情報学環・学際情報学府の社会情報学コースです。「モノノフ」に着目し「推し活はウェルビーイング(心身の健康や幸福)をもたらすのか」を研究する計画書を作りました。 書類選考を経て、今年の夏、オンラインの口述試験で取り組みたい研究などについて説明しました。受験準備では『「推し」の科学 プロジェクション・サイエンスとは何か』など研究に関する本を読み漁(あさ)り、多くの知見が得られました。 ■歴史小説で背景を知る 小学生の頃も落語など興味が湧いたことをすぐに本で調べる子でした。4年生から大手学習塾に通い、得意だったのは国語と社会。教科書や塾のテキストを読むのが楽しかったからです。「議院内閣制」や「三権分立」など世の中の仕組みを知るたびに、「へー」を連発していましたね。 要点ばかりのテキストでは面白みが足りないなと感じたときは、司馬遼太郎さんの歴史小説などを読んでいました。大河ドラマで見た歴史上の人物にまつわる本も。歴史を知り、イメージが湧くようになると、テキストの要点がすんなり頭に入るようになるんです。このやり方は社会が苦手な小学生に伝えたいですね。 僕の苦手科目は理科と算数。心の底から分からないと思うときもありましたが、その一方で得意科目の成績を伸ばしました。