“クレジットカードの不正利用”2023年度は「被害額541億円」…私たちができる対策は? 専門家が解説
◆導入が進んでいる「3Dセキュア」とは?
急増するクレジットカード不正利用への対策として、EC加盟店(ネットショップ)で「3Dセキュア」という本人認証サービスの導入が進んでいます。3Dセキュアでは、カード会社がオンライン決済時に発行する「ワンタイムパスワード」を利用して本人認証をおこなうことになります。 クレジットカード決済の際、カード情報などの入力後に3Dセキュアの入力画面が表示されます。その後、クレジットカード会社からショートメッセージなどでワンタイムパスワードが届き、その内容を3Dセキュアの画面に入力することで本人認証がおこなわれ、クレジットカード決済が完了します。 ワンタイムパスワードは、あらかじめクレジットカード会社に登録している携帯電話番号やメールアドレスに届くため、なりすましの犯行を防ぐことができます。また、ワンタイムパスワードは数分で変更されて一度しか使えないので、使い回しによるなりすましも防ぐことができます。 3Dセキュアによる認証サービスを利用する場合、自ら手続きが必要なケースもあります。「対応はクレジットカード会社により異なります。何もしなくても自動的に利用が始まっている方もいれば、クレジットカードの公式ホームページなどで、3Dセキュアを利用するための手続きが必要になる方もいます」と豊田さん。 また、ワンタイムパスワードはクレジットカード会社が“不正利用の可能性が高い”と判断した場合にだけ送信されるため、転売されやすい商品の購入や普段と比べて高額の商品を購入する際なども、ワンタイムパスワードによる本人認証が求められる場合があります。所持するカードの情報を確認し、必要な内容を更新しましょう。 最後に豊田さんは、「クレジットカードは大変便利な決済手段です。政府やカード会社でも、クレジットカードを安心安全に使っていただけるようにいろいろな対策を講じていますが、残念ながら“完全なセキュリティ対策”というのは難しいのが現状です。利用者の皆さんは、フィッシングへの警戒や本人認証サービスの登録など、自分でできる対策をおこなっていただきながら“不正利用されたかも?”と思ったら、すぐカード会社に連絡するよう留意していただきたいと思います」と呼びかけました。
番組のエンディングでは、杉浦と村上が今回学んだ「クレジットカードの不正利用防止対策」について復習。2人が特に注目した点をピックアップして発表します。 村上は“フィッシングなどで情報を取られない”をポイントに挙げ、「自分でも正しいサイトかどうかを確認することが大切ですね」と話します。続けて、杉浦は“3Dセキュアでクレジットカードを使わせない”とスケッチブックに書き、「万が一に情報を盗まれてしまっても、3Dセキュアがあればもうワンクッション挟むことができますね」とコメントしました。 (TOKYO FM「杉浦太陽・村上佳菜子 日曜まなびより」12月15日(日)放送より)