NATO次期事務総長にオランダ首相選出…10年ぶりに新たなトップ
北大西洋条約機構(NATO)の次期事務総長に、オランダのルッテ首相が選出された。 NATO32カ国の大使は26日にベルギーのブリュッセルで会議を開き、満場一致でこのように決めたとAP通信が報道した。これでNATOは10年ぶりに新たなトップを迎えることになった。現職のストルテンベルグ事務総長は2014年から10年にわたりNATOを牽引してきた。2022年2月にロシアがウクライナを侵攻し、後任事務総長の人選作業が難航する中で意図せず任期が延びた。 ルッテ首相はストルテンベルグ事務総長の任期が満了する10月に就任する。 今回の指名は20日に事務総長候補に出たクルーマニアのヨハニス大統領がルッテ首相支持を宣言して立候補を取りやめたことでルッテ首相が唯一の候補と残ったことから予想されていたものでもある。 ルッテ首相は2010年から中道右派性向のオランダ連立政権を率いたオランダ最長寿首相だ。コロナ禍や経済危機など各種の難局にも無難に国政運営をしたという評価を受け、「ミスター・ノーマル」という別称を得たが、昨年に難民政策などをめぐり連立政権が崩壊し、辞意を表明した後にNATO事務総長選に立候補した。