ウニクレディト、コメルツ銀行株のヘッジ強化－あらゆる可能性に備え
（ブルームバーグ）： イタリアの銀行ウニクレディトは、すでに保有している独コメルツ銀行の持ち分についてヘッジを強化し、将来のあらゆる動きに対応できるよう選択肢を確保している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
非公開の情報だとして匿名を条件に述べた同関係者によれば、ウニクレディトはここ数日、米投資銀行ジェフリーズ・ファイナンシャル・グループとともにコメルツ銀保有株のヘッジを積み増している。株価下落のリスクを軽減する複雑な金融商品を利用しているという。
この動きにより、ウニクレディトはコメルツ銀の持ち分を巡り選択性を維持することが可能になるほか、理論上は将来的な持ち分の増減にも備えることになる。ただ実際に、ウニクレディトがこの目的でジェフリーズと手掛けている取引を活用するかはまだ決めていないと、この関係者の一部が語った。
今週に入りコメルツ銀行株の一部のオプションでは、以前にはなかった大規模な取引が見られるようになった。さらにジェフリーズはここ数日、コメルツ銀行株を最も多く取引するトレーダーの１社として浮上。ジェフリーズが保有するコメルツ銀の持ち分は、規制当局への提出書類で開示が必要となる５％を近く超える可能性が高いと、関係者らは話した。
ウニクレディトは株式とデリバティブ（金融派生商品）を通じてコメルツ銀の21％を保有している。
ウニクレディト、ジェフリーズ、コメルツ銀の担当者はいずれもコメントを避けた。
原題：UniCredit Taps Jefferies for Hedging, Optionality on Commerzbank（抜粋）
--取材協力：Steven Arons、Arno Schuetze、Jan-Henrik Foerster.
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Eyk Henning, Aaron Kirchfeld, Sonia Sirletti
