メジャー史上初「負ければ敗退のWSで逆転グランドスラム」ヤンキース・ボルピが快挙【ワールドシリーズ第4戦】
◇29日(日本時間30日) 大リーグワールドシリーズ第4戦 ヤンキース11―4ドジャース(ニューヨーク) ◆大谷翔平の妻・真美子さん、“定位置”に「今日もいる」奥さま会【写真】 ヤンキースは地元のワールドシリーズ(WS)第4戦でドジャースに大勝。土俵際から一矢を報い、シリーズを1勝3敗とした。 1―2と1点を追う3回2死満塁。アンソニー・ボルピ遊撃手(23)が、2番手ハドソンの内角低め143キロのスライダーを引っ張った打球は本拠地ヤンキースタジアムの左翼席に飛び込む逆転満塁アーチとなった。 ヤンキース傘下放送局YESなどによれば、「負ければ敗退のWSで逆転グランドスラム」はメジャー史上初。ヤンキース選手のWSグランドスラムは、1998年第1戦(対パドレス)のティノ・マルティネス以来26年ぶり9人目。 また、ボルピは2盗塁も決め、「ポストシーズン(PS)でグランドスラム&2盗塁」は、2008年フィリーズのシェーン・ビクトリーノがブルワーズとの地区シリーズ第2戦でマークして以来2人目で、WSでは史上初。「PS」の条件を除いても、ヤンキース選手では62年8月19日の『史上最強スイッチヒッター』ミッキー・マントルがスタティスティクス戦で記録して以来62年ぶり。 また、ボルピは23歳184日でWSのグランドスラムを放ち、これは史上4番目の年少記録。最年少はこちらもミッキー・マントルで、53年の第3戦(対ドジャース)に21歳349日で達成。 土壇場での踏ん張りという点で、ヤンキースの「WSで0勝3敗から第4戦に勝利」は、1970年のレッズ以来54年ぶり。それ以降に3連敗発進した9チームは、いずれも第4戦で力尽きていた。 ちなみに、通算4256安打はメジャー記録のピート・ローズと殿堂捕手ジョニー・ベンチを擁した同年のレッズは、第5戦を3―9で落として敗退している。対するオリオールズは、殿堂コンビのフランク・ロビンソンとブルックス・ロビンソン、さらに同年のリーグMVPに輝いたブーグ・パウエルの3選手がいずれもWSで2本塁打と気を吐き、球団創設70年で2度目の世界一をもたらした。
中日スポーツ