【詳報】廣瀬爽彩さんの苦しみが克明に…旭川いじめ問題 再調査報告書公開で具体的な内容判明
▼廣瀬爽彩さんと教員の電話でのやりとり (教員)「もしもし、〇〇中学校です」 (廣瀬爽彩さん)「1年〇組の廣瀬さあやです…」 (教員)「お!さあや!どうしたの?」 (廣瀬爽彩さん)「…」 (教員)「ん…?〇〇先生かい?」 (廣瀬爽彩さん)「死にたい…」 (教員)「え、どうしたの?いまどこにいるの?」 (廣瀬爽彩さん)「川です…死にたいです…もう生きたくない!!死にたい死にたい死にたい!!!」 (教員)「さあや?さあやっ!?」 その後、別の教員が電話を替わり、廣瀬さんは少し落ち着きを取り戻しました。 (教員)「寒くない?」「どこの川にいる?」 (廣瀬爽彩さん)「公園」 (教員)「どこの公園かな?」 (廣瀬爽彩さん)「〇〇小学校の裏」 (教員)「そうか、わかったよ」 この電話のやりとりの後、教員数人が現場へ向かい、川から引き揚げたあとに車内で廣瀬さんの体を温めました。 その後、廣瀬さんは別の学校に転校しましたが、家に引きこもるようになります。 そして、2年後の2021年2月。 「ねえ、きめた。今日死のうと思う」 廣瀬さんは知人にこう告げて消息を絶ち、翌月、公園の雪の中から凍死した状態で見つかりました。
廣瀬さんの死後、旭川市教育委員会はいじめの疑いがある「重大事態」として、第三者委員会による調査を開始しました。 しかし、第三者委員会の最終報告書では上級生らによるいじめが認定された一方、クラスでのいじめは認定されませんでした。 さらに、自殺の背景にいじめがあったか明言を避けたのです。 これに対し遺族側は反発。 「理解に苦しむ内容であるのみならず無責任とのそしりを免れない」 遺族側の訴えを受け再調査委員会が立ち上がり、13日にいじめと自殺の因果関係を認める報告書を公表したのです。
認定結果が覆った決め手。 それは、廣瀬さんがネット上で発していたSOSでした。 「いじめを受けてから1年がたちそうなのに私は何もできません。何もかもが怖くて怖くてたまりません」 転校したあと、廣瀬さんはSNS上にいじめの記憶を綴っていました。 また、インターネットでライブ配信する男性に自ら相談もー (廣瀬爽彩さん)「いじめを受けていたんですけれど、そのいじめの内容が結構きつくて、自分のほうでなかなか納得がいかないというか処理できないという気持ちになってしまっていて」 失踪直前まで廣瀬さんがつづった「死ぬ」「怖い」などの言葉。 こうした言葉の分析などから、より踏み込んだ調査結果が導きだされました。