川崎の美術品水没、市民団体敗訴 東日本台風で地下に収蔵
2019年の東日本台風(台風19号)の際、川崎市市民ミュージアムで多数の美術品が水没したのは、低地で浸水が想定されたのに地下に収蔵していたためとして、市民団体「かわさき市民オンブズマン」が市に対し、計20億円の損害賠償を市長や指定管理者らへ請求するよう求めた住民訴訟の判決で、横浜地裁(岡田伸太裁判長)は28日、訴えを退けた。 訴状などによると、館は当時、中原区の多摩川沿いの低地にあり、ハザードマップでも浸水が想定されていた。19年10月12日、台風の影響で地下収蔵庫に水が流れ込み、多数の美術品が水没。廃棄や修復などで少なくとも20億円の損害が生じたとしている。