「人間は平等じゃない」SUPER BEAVER渋谷龍太が語る「歌舞伎町」と”魂のメッセージ”
一度聞いたら忘れられない歌声、聞く者を選ばないストレートな熱い歌詞、そして抑圧から解放されるようなロックサウンド……。唯一無二な、応援ソングを発信し続けるバンド『SUPER BEAVER(スーパービーバー)』。 【クールな表情】かっこいい...インタビューに真剣な眼差しで答える渋谷龍太 この夏は、先日放送された『音楽の日2024』(TBS系・7月13日放送)では若者たちと『小さな革命』を大合唱し、大きな話題となった。そして、『SUMMER SONIC 2024』(8月17日・ZOZOマリンスタジアム/8月18日・万博記念公園)や『SWEET LOVE SHOWER 2024』(8月30日・山中湖交流プラザきらら)などの野外フェス出演が控えている。今、最も若者の心を捉えて離さないバンドが『SUPER BEAVER』なのである。 「’09年にメジャーデビューを果たすも、満足した結果を残せず’11年に所属していた事務所・レーベルを離れ、再びインディーズの世界へ戻ります。しかし、彼らが奏でるメッセージ性の強い音楽はファンを増やし続け、’18年には日本武道館単独公演を開催し、チケットは即完売。同時発売シングル『予感』はドラマ主題歌に起用されました。 前年の4月にはフロントマンとしてステージに立ち、観客を魅了するMCが評判だった渋谷龍太(37)が『ニッポン放送オールナイトニッポン0(ゼロ)』のパーソナリティに抜擢されています。そして、’20年にメジャー再契約。’21年リリースの『名前を呼ぶよ』が人気漫画及びテレビアニメの実写映画『東京リベンジャーズ』の主題歌となりメガヒットを記録し、一気にスターダムを駆け上がっていきました」(音楽雑誌編集者) 『FRIDAY』は、ボーカル渋谷龍太のルーツを探るためにインタビュー取材を敢行。唯一無二の存在として第一線を走り続ける渋谷は、音楽、そして社会に対して何を感じてきたのだろうかーー。 ◆歌舞伎町で過ごしたことで感じた人間の“不平等”感 新宿・歌舞伎町に生まれ、大人になるまでの青春時代を歌舞伎町で過ごしてきたという渋谷は、歌舞伎町が自分の根幹を形成してくれたと語る。 「歌舞伎町の小さな病院で生まれてからずっと、歌舞伎町で過ごしてきました。もちろん、皆さんが抱く“ダーク”なイメージを僕も持っています。でも、それ以上に“地元”という感覚が強いですね。学生の時はクラスメートの20パーセント以上が外国人でしたし、母子家庭の子や親が水商売の友人もたくさんいたので、いろんな環境で育った友人がいました。今でこそ多様性とよく言われますが、ぼくは子供の時から歌舞伎町で多様性を感じていました。そこで、気づいたのは”人間は決して平等ではない”ということです。 今、思い出したんですが、ある友人の家に遊びに行ったらすごい大豪邸でした。そして、翌日に別の友人の家に行くと、ボロボロで小さな家に4人で暮らしている。”人は皆、平等”という綺麗な言葉もありますが、現実には生まれた瞬間から絶対的な差が存在する。歌舞伎町で育ったからこそ感じた経験が自分の根幹になっているし、歌の中や表現の中で生きていると思います」 渋谷といえば、ステージ上からファン一人一人に刺さる熱いMCも魅力の一つだが、根幹にある“不平等”という意識が伝えたいことを明確にさせるという。 最後に、なぜ『FRIDAY』の取材オファーを受けたのか尋ねると、ニヤッと笑みを浮かべこう語り始めた。 「僕のインタビュー取材が記事になる時にSNSで“FRIDAYに出ます”とだけ書いたら読んだ方は勘違いしますよね(笑)。あと、FRIDAYの読者層は僕らが今までアプローチしてきた層とは違いますよね。そういった方たちは『SUPER BEAVER』の活動や僕たちのことを知らないと思うんです。でも、もしそういった方たちに自分たちを知ってもらうキッカケになったらと思いました。けど、やっぱりなによりも“FRIDAYに出ます”と書いた時の皆さんのリアクションが楽しみですからね(笑)」 茶目っ気たっぷりに笑う渋谷の目は、音楽を愛する老若男女全ての人たちに向けられていたーー。 有料版「FRIDAY GOLD」では、渋谷龍太が語る『MCの魅力』『自身の言葉を司るルーツ』『渋谷が目指す存在』などを深掘りしている。
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