【ハイライト動画あり】春の王者は大阪桐蔭。ともに切磋琢磨してきた石見智翠館に勝利。全国高校選抜ラグビー大会 決勝
14分にはWTB水島が2本目のトライを挙げると、19分には途中出場のCTB竹之下誠仁(2年)がトライ。さらに最後まで攻める姿勢を崩さなかった大阪桐蔭は、25分、30分とWTB水島、CTB竹之下がトライを重ねてノーサイドを迎えた。ディフェンスからリズムを作った大阪桐蔭が、攻めては8トライ、守っては相手をノートライに抑えて55-3で快勝。2014年大会以来、11年ぶり2度目の頂点に立った。
2度目の挑戦も勝利できなかった石見智翠館の出村知也監督は、「相手の方が1枚も2枚も上だった。ここで2トライ差、10点差で負けるより、これが僕らの実力だし、追いかける背中は遠くて大きい方がいいと思う。冬(=花園)までまだまだ時間はある。(島根に)帰ってしっかり走って鍛えて、大阪桐蔭の背中に追いつけるようにがんばりたい」と前を向いた。
決勝戦ではノートライに終わったキャプテンのNO8祝原久温(2年)は「(大敗で)悔しいという言葉も出てこなかった…。大阪桐蔭が強かった。60分、ずっと同じディフェンスだったので、すごいなと思った。でも、前半は手応えあったので、それをどうつなげていくかだと思う」と悔しそうに話した。
2度目の春の王者に輝いた大阪桐蔭の綾部正史監督は、「しっかりと身体を当てていたし、受けるのではなく、攻撃的にディフェンスをしよう、チャンスがあればどんどん仕掛けていこうと話していた」。
「後半の最初のトライがうまいところで取れたので、自分たちの形を出せれば取れるとわかったのではないか。活きた球をBKに提供するのがFWの仕事ですし、スクラム、ラインアウトで後手にならず、今日はブレイクダウンだという話をした。FWががんばってくれればBKが活きる。今日もFWがバテてくれて良かった」と選手たちを称えた。
気合いを入れるために坊主頭で臨んだキャプテンCTB名取は、「春、日本一というタイトルが取れてうれしい。5試合通して、今日が一番前半の入りが良くて、ボールを大きく動かすことや、FWの走りなど、自分たちの強みが一番出せた試合だった」。