サバイバル」とどう違う? 自然との共生を楽しむアウトドアスタイル「ブッシュクラフト」とは
アウトドアスタイルが多様化してきている中、最近では「ブッシュクラフト」という言葉を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。ブッシュクラフトとは、人工的なものはなるべく使わず、自然のものを活用しながら過ごすキャンプスタイルです。今回はそんなブッシュクラフトの魅力をあらためて調べてみました。 【写真】ブッシュクラフトの様々なスタイルをチェックする(全8枚)
最低限の装備で楽しむアウトドアスタイル
「サバイバル」と似ているようで違う「ブッシュクラフト」。生き延びることを重視している「サバイバル」に対して、自然を理解してその恩恵に感謝し、快適に過ごしながら楽しむのがブッシュクラフトです。あくまでも自然との共生を「楽しむ」ところが、両者の大きな違いと言えるでしょう。
不便さがアウトドアスキルを伸ばしてくれる
現地にある木材を加工すれば、皿や箸も作れます。大きな葉なども皿として有効活用できるでしょう。上級者ともなればより自然が深い場所を選び、食材やシェルターなども現地で調達したり、一から作ったりする人も。 自然のものを使い、自然のものから必要なものを生み出す楽しさを体験できるブッシュクラフトですが、注意しておかなければならないこともあります。それは、活動をおこなう場所の使用方法をしっかり確認するということ。直火がOKかどうか、木を切る場合は許可を取ることも必須です。また必要以上に取り過ぎないということも忘れずに。自然や環境に配慮した行動は、アウトドアを楽しむ者の守るべきルールです。
自然と共生するプロフェッショナルを目指せる
自然と共生する証として、ブッシュクラフトに関する資格を取得することもできます。日本ブッシュクラフト協会では全部で5種類の資格を用意しており、試験内容は実技と筆記の2種類。「火おこし」「クラフト」「ロープワーク」「野営」の4つの資格と、これら全てを取得すれば「ベーシックコンプリート」に認定されます。 その他Japan Bushcraft Schoolでは「ブッシュクラフトアドバイザー講習」「ブッシュクラフトインストラクター講習」「ブラッシュアップ講習」の3つの講習が受けられます。楽しみながら講習を受けて資格取得を目指せば、いざという時に役立つ正しい知識も身に付けられます。知識が増えれば、自然との共生をより理解でき、人工的なギアや荷物も減っていくでしょう。 自然の中でなるべく人工的なものを使わないという過ごし方は、不便さがある反面アウトドアスキルをより向上させてくれます。また自然と共生できるスキルだけでなく、非常時における対処能力や柔軟さなどを身に着けられるというメリットも。自然と深く繋がれるというところが、ブッシュクラフトの醍醐味と言えるでしょう。ブッシュクラフト体験に挑戦し、キャンプやアウトドアの楽しさをこれまで以上に深めてみませんか?
野中陽平