フォードが再びＥＶ戦略見直し、全電動ＳＵＶ投入は撤回－株価上昇
（ブルームバーグ）： 米自動車大手フォード・モーターは21日、全電動スポーツタイプ多目的車（ＳＵＶ）の投入計画を中止すると明らかにした。電動化戦略を再び見直す。これに伴い、約19億ドル（約2770億円）の費用を計上する見通しだ。
フォードはすでに延期していた３列シートの全電動ＳＵＶの投入撤回に加え、次世代電動ピックアップトラックもさらに延期。電気自動車（ＥＶ）向け支出を年間設備投資の30％と、従来の約40％から削減する。合わせてバッテリーの調達計画を見直すと発表した。安価な中国製ＥＶに対する競争力を高める必要があるとしている。
約４年前に就任したジム・ファーリー最高経営責任者（ＣＥＯ）は当初、フォードのＥＶシフトを加速させていたが、今回再び軌道修正を迫られた。ＥＶ販売が伸び悩む中、フォードのＥＶ部門はコストが膨れ上がっており、今年最大で55億ドルの損失計上を見込んでいる。
発表を受けて、寄り前の取引でフォード株価は一時1.7％値上がり。年初来では12％下落している。
原題：Ford Pulls Back Further From EVs With $1.9 Billion SUV Pivot (1)（抜粋）
--取材協力：Craig Trudell.
(c)2024 Bloomberg L.P.
Keith Naughton
